1984年11月22日生まれ、アメリカのニューヨーク州出身。『のら猫の日記』(94年)や『モンタナの風に抱かれて』(98年)、『ゴーストワールド』(01年)などの作品で注目を集める。その後、ソフィア・コッポラ監督の『ロスト・イン・トランスレーション』(03年)でブレイク。主な出演作は『それでも恋するバルセロナ』(08年)、『アイアンマン2』(10年)、『アベンジャーズ』(12年)、『her/世界でひとつの彼女』(13年、声のみの出演)、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(13年)などに出演
『LUCY/ルーシー』スカーレット・ヨハンソン インタビュー
か弱い女性から最強ウーマンへ。新たなヒロイン像を打ち出したクールビューティ
『ニキータ』(90年)や『レオン』(94年)などのアクションエンターテインメントで、それまでにない新たなヒロイン像を生み出してきたリュック・ベッソン監督。そのベッソン監督がスカーレット・ヨハンソンを主演に完成させたアクションエンターテインメントが『LUCY/ルーシー』だ。
ごく普通の能力の持ち主だった主人公ルーシーが、マフィアの闇取引に巻き込まれある薬物を摂取したことから脳を覚醒させ、人智を超えた能力を発揮し始める様子をスタイリッシュな映像でテンポ良く描き出す。10%しか機能していないという人間の脳が100%フル回転したらどうなるのか、脳のパワーをテーマにした物語が、これまでにない興奮を与えてくれる。
本作で、か弱い女性から最強のスーパーウーマンへと変貌するルーシーを演じたヨハンソンに話を聞いた。
ヨハンソン:ルーシーは私のなかでは普通の女の子なの。モデルか何かのちょっとした仕事であちこちを転々として、今は台北に住んでいる学生。それに彼女は家にもう半年も帰ってない。映画に登場する彼女は儚い年頃にあるの。そして、本当の自分を理解し始めていて、人生を正しい方向に進めたいと思っている。そんな主人公よ。
この映画は彼女に起きた出来事についての物語。彼女は同情したくなるようなひどい出来事にどんどん巻き込まれていくの。そして、あるアクシデントをきっかけに彼女の脳の機能はどんどん覚醒していく。そこで物語が展開していくの。
ヨハンソン:台北では2週間半〜3週間くらい撮影をしたわ。台北での撮影はとても楽しかった。あの街を探索するのがすごく好きだったの。疲れていたし時差ボケだったのも、逆に良かったのかもしれないわ。ルーシーの混乱を演出するひとつの要素になった気がするの。警察と話すときとか、あの“物質”の影響が出始めたときとかね。
ヨハンソン:撮影時には状態を整えておく必要があったわ。武術シーンは映画にないけど、あらゆる動きができそうに見える体に仕上げておきたかったの。ルーシーが銃を使っても違和感がないようにしたかった。それにルーシーの動きの多くには意図や目的を込めたつもり。彼女の動きに力強さを持たせたかったから、彼女を見ると立ち居振る舞いや格闘シーンに彼女の内面の強さが見て取れると思う。それには体を鍛える必要があったわ。
ヨハンソン:監督の意図を出来るだけ汲み取ろうとしたわ。彼女の能力やどのように成長していくのか、脳の機能の成長が彼女の知性や能力にどう影響するのか、彼女は何を見て何を経験するのか。ルーシーとはまるで関係ない何かをモデルにしたくはなかったの。いろいろなことが起こるけど、彼女がどうなっていくのかまったく分からない、なすがままに進化していくだけだから。
ヨハンソン:彼との仕事は素晴らしかったわ。彼は素晴らしい共演者で、言語は違うけど、表情でコミュニケーションができる。普段は温厚な人に見えるけど、映画のなかではとても暴力的で冷酷。それに残忍で、得体の知れない存在なの。彼とは心を通わせるような方法でコミュニケーションしていたわ。
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