1975年1月5日生まれ、アメリカのペンシルバニア州出身。ジョージタウン大学卒業後、ニューヨークのニュー・スクール大学アクターズ・スタジオ・ドラマスクールで芸術修士号を取得。全世界で大ヒットを記録した映画『ハングオーバー』シリーズ(09年、11年、13年)で主演をつとめ人気を博す。12年、デヴィッド・O・ラッセル監督作『世界にひとつのプレイブック』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた後、『アメリカン・ハッスル』(13年)、『アメリカン・スナイパー』(14年)と3年連続でアカデミー賞にノミネートされる。
2012年から3年連続でアカデミー賞にノミネートされたブラッドリー・クーパーが主演する『二ツ星の料理人』は、一流レストランを舞台にしたサクセスストーリーだ。
身持ちの悪さから料理界を追われながらも、復活へと挑んでいく傲慢で破天荒な主人公を演じたクーパーの特技はなんと料理! 料理上手だった祖母からその心得を学び、子どもの頃からシェフに憧れ、高校時代にはレストランでアルバイトしていたという。
テレビのシチュエーションコメディ『キッチン・コンフィデンシャル』に主演してから10年を経て、再びシェフ役に挑んだクーパーに、映画の見どころなどを聞いた。
クーパー:(アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた)『世界にひとつのプレイブック』の撮影中、プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインがこの話を持ってきてくれたんだ。国際的な俳優をキャスティングしなくてはならなかったからね。僕が料理好きで、フランス語が喋れるのも知っていたから、ピッタリだと思ったそうだ。フランス語はシェフにとって共通言語だからね。
クーパー:ジョージタウン大学に在学中に留学したんだ。春学期の間、南フランスのエクス・アン・プロヴァンスでホームステイしながら、言葉を学んだよ。
クーパー:おばあちゃんが作ってくれる料理が魔法をかけたみたいに美味しくて、影響を受けただけだよ。おばあちゃんは、本当に料理が上手だった。それに、母親がいつも料理番組をつけていたんで、『フルーガルグルメ』や(料理研究家である)ジュリア・チャイルドの姿を見て育ったようなものなんだ。家族でフィラデルフィアの大きなビュッフェレストランによく行ってたんだけど、シェフが大きな白いコック帽とユニフォームを着た姿を見て、カッコイイなあと思ってた。だから、子どもの頃なりたかったものと言えば、シェフ、兵隊、ニンジャ、それから俳優だったね。
クーパー:15歳の時にウェイターとしてギリシャレストランでバイトして、18歳で別のレストランで見習いシェフとして3ヵ月働いたことがある。本当に1日中、下ごしらえばかりやらされて、底辺の立場だったんだ。すごくキツイ仕事だと思ったけど、学んだことは多かった。ただ、シェフに怒鳴られるのはつらいし、ヒエラルキーがあることもわかったし、ストレスやプレッシャーが半端ない世界だと思った。でも、何とかうまくやれたと思うし、仕事は楽しかったね。あのまま続けていたら、カリスマシェフたちのレベルになれたかどうかは神のみぞ知る、だね。
クーパー:スプーンが正式な調理道具だとはこれまで思わなかったけど、実はシェフにとって一番の武器になるのはスプーンだってことを学んだよ。みんな自分専用のスプーンを常に持ってるんだ。コックコートやエプロンに収納用の小さなポケットがついていて、いつもそこにしまってるんだ。味見用とか、盛り付け用とか、用途別に分けてね。スプーンはシェフの右腕なんだ。
──舞台となるのはロンドンのレストランでした。これまではいわゆる食通と言われる人たちからイギリスの料理は下に見られる傾向にあったと思いますが、最近、評価が高まっています。イギリス料理についてどう感じますか?
クーパー:僕は、前からイギリス料理が好きなんだ。ロンドンで旅番組のホストをしていたから何度も行ったことがあるし、フィッシュ&チップスとか、イギリスならではのコレステロールの高い食事は大好きだよ。今、ロンドンの食は大きく変わり始めていて、注目されている。それは、マルコ・ピエール・ホワイト、ゴードン・ラムゼイ、マーカス・ウェアリングの3人のシェフの功績によるところが大きいと思う。マルコ・ピエール・ホワイトは、最年少でミシュランの三つ星を獲得したシェフで、しかもフランスで修行していない料理人では初めて星を獲得したんだ。ロンドンは、この映画の舞台としては最高の環境だったと思うね。
クーパー:シェフによって違うし、その環境によっても違うと思う。有名シェフが自分のレストランで首吊り自殺をしたり(ホーマロ・カントゥ)、三つ星をはく奪されたと思い込んだシェフが銃で自殺(ベルナール・ロワゾー)を図った事件も起こっている。自分の仕事に対して自負があるし、全精力を料理に注いでいる人たちだから、まるで、サムライのような精神性を持っていると思う。その昔、ルイ14世のペーストリーを担当していたフランソワ・ヴァテールというシェフがいて、200人が集まる晩さん会で料理を出すよう命じられた。ところが時間通りに魚が届かなかった。絶望した彼は、剣で自分を刺してしまう。魚が時間通りに届いたことを使用人が知らせに来たちょうどその時にね。だから、シェフという人たちには「完璧な料理を出すか、さもなくば死を」という精神が血に流れてるんだろうね。
クーパー:間違いなく、おばあちゃんの料理だね。チーズケーキが信じられないぐらいうまいんだ。パスタもピザも最高だった。待ち切れなかったよ。日曜日、おばあちゃんがピザを作ると聞くと、楽しみでたまらなかったよ。
クーパー:よく作るよ。人のために料理するのが好きなんだ。
クーパー:楽しむために食べるものさ。絶対にね。
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