幕末の乱世を駆け抜けた薩摩男児・中村半次郎の半生を描いた『半次郎−HANJIRO−』の試写会が9月29日に新宿明治安田生命ホールで行われ、主演の榎木孝明をはじめ、EXILEのAKIRA、白石美帆のキャスト3人と五十嵐匠監督が舞台挨拶に登壇した。
[動画]『半次郎』 舞台挨拶/榎木孝明、AKIRA、白石美帆、平原綾香
鹿児島県出身で半次郎と同郷の榎木が13年間温め続けた企画を映画化した作品で、榎木は「中村半次郎は憧れの人物。残念ながら(池波正太郎の)『人斬り半次郎』という小説になり、人斬りという部分が一人歩きしているのでが、とっても素晴らしい人物だったので認識を変えたいという思いで作りました」と熱い思いを語った。
半次郎の盟友・永山弥一郎を、時代劇初挑戦のAKIRAが演じているのも話題のひとつ。AKIRAは「実在の人物を演じるのは初めてで、すごくプレッシャーがありました。天国の永山さんに失礼のないように、演じるというより、精一杯“生き抜く”というつもりでやらせていただきました」と語った。
この日は、AKIRAが撮影中に褌(ふんどし)を着用していたことも明らかに。榎木は時代劇に出演するときはいつも下着は褌にしているそうで、AKIRAにもプレゼントしたという。AKIRAは「榎木さんの奥様が褌を作ってくださったので、以来、寝るときも褌でした」と笑顔で告白。着崩れてくるとルーズになり集中力が欠けてしまうこともあったそうだが、「慣れてくると、昔の人たちのことを体験できるというか、気合いが入るというか」とすっかり気に入った様子。
「本当に着けてくれるとは思わなかった」という榎木だが「時代劇のときは、ブリーフやトランクスよりはやっぱり褌ですよ。これから広めましょう!」とアピール。これにAKIRAは「はい、褌を流行らせます(笑)」と応じ、やる気を見せていた。
一方、半次郎を慕い続けた女性・さとを演じた白石も「AKIRAさん同様、私も昔の女性のように、着物の下には(下着は)何も着けずにいこうと思ったこともあった」と明かした。だが、「さすがにちょっと……」と思い直し結局下着は着用していたそうだが、その話を聞いていた榎木は「想像しました。すみません」と想像力をたくましくしてしまったことを詫びつつも「ちょっとドキドキしました(笑)」と後を引きずっている様子だった。
その後、主題歌『ソルヴェイグの歌』を歌う平原綾香も登場。映画について「すっごくいい映画だと思いました。出てくるお侍さんたちは志が高くて格好良く、女性の方は芯が強くて美しくて。忘れちゃ行けない心ってたくさんあるんだなと、生きるヒントをいただきました」と絶賛した。
平原は主題歌については「クラシックの名曲を、またカバーさせていただきました。この“ソルヴェイグ”とは女性の名前。ずっと1人の男性を待ち続けるひたむきな女性なのですが、彼女と(白石演じた)さとが重なるな、と思って歌わせていただいた」と説明してから、『ソルヴェイグの歌』を熱唱。観客は、パワフルな歌声に酔いしれた。
『半次郎−HANJIRO−』は10月9日よりシネマート六本木ほかにて全国公開される(九州地区では先行公開中)。
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