昨日開幕を迎えた東京国際映画祭で、開幕イベントのグリーンカーペットを歩くことができなかったビビアン・スーら台湾映画のキャストとスタッフが、10月24日に六本木ヒルズで開かれた「台湾電影ルネッサンス2010─美麗新世代」の記者会見に登壇した。
中国と台湾でトラブル、東京国際映画祭開幕式にビビアン・スーらが登場せず!
すでにムビコレでも報じたように、昨日はグリーンカーペット開始直前になって、中国代表団から台湾の国名表記を「台湾」ではなく「中国台湾」とするようクレームが入ったことで、ビビアンらはグリーンカーペットを歩くことができなかった。
この日の会見は、当初、元気な台湾映画を象徴するかのように、笑いを取り混ぜた和やかな雰囲気だった。だが、ビビアンが出演するオムニバス映画『ジュリエット』のプロデューサーであるリー・ガンが、昨日グリーンカーペットに出られなくなったことについて「本当に残念でした。ビビアンも一生懸命お化粧をして、きれいにして待っていたんです。映画っていうのは長い時間をかけてみんなが努力して作るもの。映画祭はそのパーティーで、なのに映画と関係ないことで台無しになるのは本当に残念です」と話し始めるとビビアンの表情はみるみる曇り、目に涙を浮かべ始めた。さらに涙が溢れ出すと彼女は客席に背を向け、肩を震わせていた。
続いてマイクを握ることになったビビアンは涙を拭いながら「お久しぶりです。ビビアン・スーです」と挨拶。「実は昨日、残念なことがあって、監督ら4人で朝までお酒を飲んでいた。それでも解決できないですね、いくら頑張っても。残念だと思います」とグリーンカーペットを歩けなかった悔しさをにじませた。
さらにビビアンは、「(出席予定だった人々が)カーペットに行く前に鏡を何回も見て蝶ネクタイを調整していたり、ネクタイ嫌いなのに、きついネクタイを1日中我慢して着けていたり、セクシーな背中を出したドレスをまとっていたりと、みんながグリーンカーペットを歩くことを、とても楽しみにしていた」と明かし、「それを全部、携帯で写真に撮りました。明日からブログに朝から夜まで、どんどん写真を出します。みんな許して」と話し、笑いを誘っていた。
なお、詳細な経緯については誰の口からも語られなかったが、この日は台湾の報道陣も多数取材に訪れており、一部のファンもすでに事情をよく把握している様子だった。
『ジュリエット』は10月26日夕方にも同映画祭で上映される予定。
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