「天才バカボン」「おそ松くん」など数々のギャグマンガで知られるマンガ家・赤塚不二夫。2008年8月に亡くなった彼の半生を描いた『これでいいのだ!! 映画☆赤塚不二夫』が4月30日に公開初日を迎え、キャストの浅野忠信、堀北真希、阿部力、木村多江、いしだあゆみと、佐藤英明監督が丸の内TOEIで舞台挨拶を行った。
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赤塚を演じた浅野は「この映画は僕にとって特別。なぜかはわからないが、赤塚さんが大好きで、10年くらいずっと顔写真を部屋に貼っていた」と告白。その写真は引っ越しのときにはがしてしまったそうだが、何年後かに今回の話が来てビックリしたという浅野は、「赤塚さんが僕を選んでくれたんじゃないかと思った。大好きな人を演じるのは生まれて初めてで、現場にいる間も、赤塚さんに対して僕が何をできるのかを毎日毎日考えていました」と話していた。
赤塚を担当する新人編集者の武田初美役を演じた堀北は「ギャグマンガもあまり読んだことがなく、赤塚先生のことも詳しくなかったが、初美という女の子と一緒に赤塚先生の魅力を知り、私も一緒に先生の世界に入って行けた気がする」とコメント。完成作を見たときには「これ、本当に自分かな?」とスクリーンのなかの自分にビックリしたそうで「ヘンなことをたくさん言っている私たちを見て、たくさん笑っていただければ」と挨拶をしていた。
一方、赤塚の妻役を演じた木村は「お母さん役の石田(あゆみ)さんと浅野さんが2人で昔話をするところがすごく切ない。私は2人を眺めているというシーンですが、あー、お母さんを超えられない、でも、この絆はすごいってことがジワジワと伝わってきた」と見どころを解説。
さらに木村は「映画のなかで『バカになるのだ』とすごく言っていている。どういうことなんだろうって思っていたが、私も役者のワークショップを受けたときに『頭を空っぽにしろ』と言われたことがあり、あっ、そうか、それって子どもみたいに自由になっていくことなんだなと思った」と振り返ると、「赤塚さんは子どもみたいに純粋になる力を持っている人。私もそういう風になっていきたい」と話していた。
最後に浅野は、現場に入る前にスタッフが集まった日の出来事について「今日から俺は赤塚さんになるわけだから、ここで一発『シェー』をやらないわけにはいかないと思った。だが、なぜか挨拶のときに『スタッフのみなさん、一緒にシェーをやってください』と言ってしまった。そしたら見事にみんながやってくれた」と振り返った。
さらに浅野は、満員の客席に向かって「ちょっとお願いしたいんですけど、お客さんも一緒に『シェー』をやってくれたらすごく嬉しい」と呼びかけ、浅野の「せぇ〜の」という呼びかけとともに登壇者も観客もみんな「シェー」と決め、大きな拍手に包まれていた。
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