5月11日に開幕した第64回カンヌ国際映画祭で、オダギリジョーが韓国の人気俳優チャン・ドンゴンと初共演を果たした『マイウェイ』の製作記者会見が15日(現地時間)に開かれ、オダジョーとドンゴン、ファン・ビンビン、カン・ジェギュ監督が出席した。
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会場となったLe Chateau du Cercleには、世界9ヵ国以上、150を超える媒体の200人以上のプレスが来場。会見に先立って、世界初公開となる劇中映像とメイキング映像が上映されると、集まったプレスからは大きな拍手が起こっていた。
同作は韓国映画史上最高額の総製作費21億円(300億ウォン)を費やし、第二次世界大戦を背景に、韓国人のキム・ジュンシクと日本人の長谷川辰雄、時代が違えば親友になれたかもしれない2人の男の友情と運命を描いた作品。
少年時代からジュンシクとマラソンのライバル関係にあった日本軍大尉・長谷川を演じたオダジョーは「毎日死にそうで、本当に苦しい撮影の日々を7ヵ月ほど韓国で過ごしてきました。後は、1ヵ月のラトビア撮影ですべて終了となるのですが、まだまだ死にそうな日々が続くんだろうなと思っています」と、これまでにない過酷な撮影であることを吐露。
劇中の舞台となっている第二次世界大戦という時代に関しては、「簡単に話せることではない。ただ僕が感じたのは、撮影でもこんなに辛いのだから、実際はもっと辛いに違いないということ。毎日爆発があったり、銃を撃ったりしていると、次の日は本当に休みたいと思うし、撮影がこれで終わればいいのにって何度も思った。撮影でそのような経験をしていると、あの時代がどれほど辛く大変だったかを痛いほど感じる」と話していた。
一方、日本軍に強制徴用され、戦場に行くことになったマラソン選手のジュンシクを演じたドンゴンは、今回は日本語のセリフにも挑戦。「以前、日本語で演技をしたこともあり、言語が違う役者さんと共演した経験もある。その度に感じるのは、演技は、単純に言葉を交わすだけでなく、お互いの感情や気持ちを共感させることが大切で、それには言葉が通じるかどうかはさほど重要ではないということ。今回、改めてそれを感じました」と語った。
メガホンを取ったのは『シュリ』(99年)、『ブラザーフッド』(04年)などで世界的にも注目を集めるカン・ジェギュ監督。この映画の企画が6年前に見つかった1枚の写真から始まったことを明かすと、「敵と味方という立場でこの作品を作ったとしたら、あまり心地良い映画にはならない。もちろん戦争が背景ですが、戦争の最中にいる人間の姿を描いている。お互い憎しみ合っていた者たちが、戦争という極限状態のなかで、友情を芽生えさせ、理解し合う。そういった人間たちのドラマを描いた」とアピールしていた。
『マイウェイ』は2012年新春より全国公開予定だ。
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