7年に渡る旅路の果て、小惑星イトカワから太陽系の起源を探るための地球外物質を地球に持ち帰ってくれた小惑星探査機・はやぶさ。そのはやぶさをめぐる感動の実話を映画化した『はやぶさ/HAYABUSA』の製作報告会見が、宇宙科学研究所(JAXA)の相模原キャンパスで行われ、キャストの竹内結子と西田敏行、堤幸彦監督、JAXAの教授ではやぶさに搭載されていたイオンエンジンの開発責任者でもある國中均、プロデューサーの井上潔、配給元である20世紀フォックスの日本代表ジェシー・リーが登場した。
・[動画]『はやぶさ/HAYABUSA』製作報告会見
・『はやぶさ/HAYABUSA』製作報告会見のその他の写真
リーは製作意図について「本作は、ハリウッドのメジャースタジオ、20世紀フォックスが日本でゼロから製作する映画の第1作目。その理由は、極めて日本的でありながらも世界に通じるメッセージを持つ感動作であるということ」と明かし、「日本発信で世界に配給する映画にしたい」と抱負を述べた。
堤監督によると本作は、はやぶさプロジェクトをできる限り克明になぞっていて「完コピといってもいいくらい」。西田が演じる宇宙科学研究所対外協力室室長の役も、実在の人物で現JAXA名誉教授の的川泰宣氏をモデルにしていて、西田は、「的川さんと私は、体躯(たいく)が隆々としていてメガネもかけていて、頭が薄くなりかけているのも似ている。しかも同年代で」と見た目の共通点を挙げてから、「温厚でキャパシティが大きく、慈愛に満ちている人柄に触れ、僕にしかこの役はできないと思った」と、的川氏を褒めつつも自画自賛。「でも、向こうの方がちょっと頭脳が明晰かな(笑)」とオチをつけていた。
一方、竹内が演じたはやぶさの広報を担当する主人公は、映画のオリジナルキャラクター。いかにも科学者タイプの地味な風貌の役で、竹内は、監督から存在を消すくらい地味に演じてくれと言われたと明かし、「(普段から女優だと気づかれず)よく人に道を聞かれたりするくらいなので大丈夫ですと答えたんですけど」と苦笑い。
これについて、「ジーパンの中にシャツをインしてみようかとか、見逃せない風体にするためにいろいろ研究しました」と監督。竹内が「今回は、メイクも男性陣と同じくらいの時間で済むので支度が早くできた」と、ほとんどスッピン感覚だったと話すと、監督は「すみませんでした」と恐縮していたが、竹内は「楽しかったですよ」と明るく応じていた。
映画については、「どれだけはやぶさがスゴかったのかを理解していただけると思う」と井上。竹内は「宇宙を身近に感じていただけるのではないか」と話し、西田は「日本人のメンタリティにググッと染み入る話だと思います」とアピールしていた。
『はやぶさ/HAYABUSA』は10月1日より全国公開される。
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