三浦友和、震災翌日にクランクインした『RAILWAYS』について気持ちを語る
富山を舞台に、定年退職を機に第2の人生に向き合うことになった鉄道運転士とその妻の物語を描いた『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』。この映画の公開を目前に控えた11月22日(夫婦の日)に丸の内ピカデリーで舞台挨拶が行われ、三浦友和、余貴美子、中尾明慶、吉行和子、蔵方政俊(監督)、阿部秀司(製作総指揮)が登壇した。
・『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』完成報告会見
・[動画]『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』予告編
三浦は「来年1月で(自分も)還暦を迎えるので、実年齢の話をやらせていただきました。身につまされるという思いが大変強かったです」と挨拶。余は「この映画は、男性は身につまされ、女性は『あー、そうそう』と思われるような物語。夫婦にはいろいろな形があって、幸せの尺度も違います。ある夫婦の話ですが、この映画をきっかけに、夫婦というものを夫婦で語り合う時間を持っていただけたら嬉しい」と語った。
本作のクランクインは、東日本大震災翌日の3月12日。どのような気持ちで撮影に臨んだかという質問に、三浦は「クランクインが電鉄富山駅のホームからでしたが、撮影をやるやめるという状態ではなく、段取りがすでに組まれていたので突入せざるをえない状況でした。そのときは『こんなことをしていていいのだろうか』と悩みました」と当時の心境を吐露。だが、それから約2ヵ月間の撮影期間中に、人生や生きるとは何かといった大事なことを無意識に感じていたそうで、「この作品は、夫婦の話や娘といった家族の話。この仕事を通してそれら(無意識に感じていたこと)を反映し、フィルムに焼き付いているのではないか」と思いを込めて語っていた。
一方、吉行は自身の演じた役について「病院で管に繋がれて死んでいくのではなく、病気になっても自分の家で過ごしたいと言い、余さんが演じる佐和子さんにお世話になる役。深刻な割には、結構とぼけているところもあり、余さんに向かって『旦那だと思うから癪にさわるのよ。“夫(おっと)”ではなくて“ペット”だと思えばいいのよ』と言う」と解説。
大先輩との共演になった中尾は「いつになく緊張していたのは事実ですが、今回演じたのが新人運転士の役だったので、そういう意味では自分も若い俳優として大先輩のなかで演じることができ、自然に演技ができたかなと思います」と話していた。
『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』は11月19日より富山県で先行公開中。12月3日より丸の内ピカデリーほかにて全国公開となる。
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