ガス・ヴァン・サイト監督がメガホンを取り、臨死体験をした少年と余命3ヵ月の少女との心の交流から生まれる恋を描いた『永遠の僕たち』。この映画の特別試写会が12月16日にスペースFS汐留で行われ、主人公の少年にしか見えない死の世界から来た青年ヒロシを演じた加瀬亮がトークショーに登壇した。
監督とは何年も前から雑誌の対談を通じて知り合いだったという加瀬は「監督が来日するたびに事務所に連絡をくれ、ご飯を一緒に食べようと声をかけてもらったり、メールアドレスも交換していた」と監督との関係についてコメント。
そうしたなか、今回初めて監督からメールが届いたそうで、「(メールに)台本が添付されていて、今度の映画で役がありそうだ。脚本を読んで感想をくれと1行だけ書かれていた。監督の作品にはいつか出られたらいいなと思っていたので、脚本を読んで感想を送ったらオーディションがあるので参加してみてくれと言われた」と本作出演に至る経緯を明かしてくれた。
『ドラッグストア・カウボーイ』『グッド・ウィル・ハンティング』『エレファント』や、ショーン・ペンにアカデミー賞主演男優賞をもたらした『ミルク』など、数多くの名作で知られるガス・ヴァン・サント。なかでも加瀬が好きなのが『マイ・プライベート・アイダホ』。監督の魅力については「どの作品を見ても必ず肯定するところ。否定しかできないような状況が描かれていても、最後には必ず肯定するところが面白いと思います」と話していた。
本作は『エレファント』『パラノイドパーク』などと同様、監督が住むポートランドで撮影。加瀬が現地を訪れたのは2009年11月頃で「1か月半くらい滞在したのですが、途中、サンクスギビング(感謝祭)があったので、その間はずっと休みでした」と振り返った。
その間、加瀬はずっと現地に滞在。「何もすることがないので、監督の家に遊びに行ったり、監督の犬の散歩をしたり」と述べた。司会からの「監督の手料理を食べるような機会があったか?」という質問には「サンクスギビングなのでターキーを焼いてもらいました。監督が焼いて、クランベリーソースも作っていました」とガス・ヴァン・サイトの意外な一面も語ってくれた。
『永遠の僕たち』は12月23日よりTOHOシネマズ シャンテほかにて全国順次公開となる。
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