240億円の金塊強奪にすべてを賭ける男たちの姿を描いたクライムミステリー『黄金を抱いて翔べ』の完成披露試写会が10月15日に丸の内ピカデリーで行われ、主演の妻夫木聡をはじめ、浅野忠信、桐谷健太、溝端淳平、チャンミン、西田敏行、そして井筒和幸監督が登壇した。
・[動画]『黄金を抱いて翔べ』完成披露舞台挨拶/妻夫木聡、浅野忠信、チャンミンほか
劇場には東方神起のチャンミンのファンも多く詰めかけ、彼が登場するとひときわ大きな声援が挙がり、その人気ぶりには他の登壇者もタジタジといった様子。浅野は「今日はチャンミンもいますから、存分に楽しんで。あとは、ちょっとだけ俺のことも見ていただければ」と挨拶し、笑いを誘っていた。
そのチャンミンは本作が初出演映画となるが、「素晴らしい監督と俳優さんと一緒に撮影できて本当に勉強になりました」と挨拶。撮影は東方神起のライブと重なってしまったそうで、そのギャップにも苦労したようだ。「ライブはみんなに見られて輝き、自信が出るけれど、映画の撮影は演技も難しくて、(役の)内面をどう演じればいいのか心配でした」と吐露しつつも、「自分なりに一生懸命頑張ったので、後悔はない」と自信ありげ。
すると、隣にいた西田が「チャンミンさんがしゃべっている間、ずっと横顔を見ていたけれど、完璧な顔だね〜。ホレボレと見ていました」とシミジミとした口調で話すと、客席からは同意するような大きな歓声が挙がっていた。
一方、最年少の溝端は、先輩俳優たちとの仕事について「待ち時間もメチャクチャ勉強になる現場で」と話し、妻夫木や浅野に他の映画についていろいろ質問したと述懐した。だが浅野から「聞かれたのはほとんど女の子の話ばっかり」と突っ込まれ、あわてて「すみません、7割は女の子の話でした」と素直に訂正する場面も。
また、井筒監督とは『ゲロッパ!』や『パッチギ!』などでも仕事をしたことのある桐谷は、「『パッチギ!』のときは若いキャストが多かったので怒号が絶えなかったけれど、今回の監督の演出はクールで、シック、ジャジーでした」と、雰囲気がまったく違ったことを明かしていた。
原作は高村薫のデビュー作で、ずっと映画化を熱望してきたという井筒監督は「(22年前に)最初に読んだときに、これは映画になると思ったんだけど、そのときは(自分の)力量が足りないから(監督は)できないと思ったの。今も足りないんだけどね(笑)。他の人が撮りに来るのをなんとか阻止しようと思って今に至ってしまったわけ」と冗談めかして話してから「今回はすばらしいプロデューサーにめぐまれ、こんな大きな劇場で自分の映画がかかるなんて」と感慨深げだった。
そして最後の挨拶を担当した妻夫木は「監督と話をしていたときに『ジャパン・ノワールができた』とおっしゃられたのが心に残っていて、本当に今までに見たことのない日本映画ができたと思います。『格好いい日本映画があったよ!』と広めていただけたら」と、観客に呼びかけていた。
『黄金を抱いて翔べ』は11月3日より丸の内ピカデリーほかにて全国公開される。
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