石井岳龍監督の新作『シャニダールの花』に綾野剛と黒木華が主演！

2012.11.04

『シャニダールの花』に主演する綾野剛（左）と黒木華（右）
(C) 2012「シャニダールの花」製作委員会

『狂い咲きサンダーロード』『逆噴射家族』などの作品で知られ、今年、10年ぶりに長編新作『生きてるものはいないのか』を発表した石井岳龍監督が、「石井聰亙」と名乗っていた時代から温め続けてきた『シャニダールの花』。この映画に綾野剛と黒木華（ハル）が主演することが発表された。

・石井聰互改め石井岳龍監督、染谷将太ら若手キャストに「勇気づけられました」

同作は“人間に花が咲く”というただならぬ夢をモチーフに「花」と「人間」の関係を問いかける怖くて美しい現代のおとぎ話。極めて少数の女性に、皮膚に謎の植物の芽が現れ、見たこともない美しい花が咲くという不思議な現象が発生。満開時の花びらから採取された成分が画期的な新薬開発につながることがわかり、製薬会社はその花の提供者を全国から見つけ出し、全面的にケアするという特殊な施設「シャニダール」を発足させる。映画はこの「シャニダール」を舞台に進行していく。

作品について石井監督は「この映画を体験した後には、いつもの花がまったく違うものに見えてくる。そんな映画にしたい。そしてこの映画は愛についてのささやかな問いかけでもあります」と語っている。

また、2013年の大河ドラマ『八重の桜』（松平容保役）出演を控え、今年は『ヘルタースケルター』『るろうに剣心』『新しい靴を買わなくちゃ』などの話題作に立て続けに出演するなど人気急上昇中の綾野剛は「『始動、怖い、不安、それでも懸命に挑み続けよう』。クランクアップした瞬間、脳裏に溢れたのは、初日の監督の言葉でした。同時に、黒木華さんを始め、女性キャストの瑞々しい確かな力に、各部署のただならぬ集中力と緊張感に支えられ、最後まで大瀧賢治で立ち続けることができました」とコメント。

一方、蜷川幸雄、野田秀樹、長塚圭史といった名立たる演出家から高い評価を受け、昨年、『東京オアシス』でスクリーンデビューした黒木は「綾野さんはすごく感覚的な方だと思いました。反射的というか、瞬時にリアクションを返してくださって、綾野さんのおかげで、楽しみながら安心して現場にいられたのだと思います。初めてのことばかりで、最初は、すごく不安でしたが、石井監督とお会いして一緒に作っていく日々のなかで、監督の魅力に引き込まれる毎日でした」と振り返っている。

『シャニダールの花』は2013年全国公開予定だ。