モスクワ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、見事、審査員特別賞を受賞した『さよなら渓谷』のスタッフ・キャストが帰国し、7月2日に都内で帰国会見を行った。
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会見に臨んだのは、主演の真木よう子、大西信満、大森立嗣監督の3人。審査員特別賞は最優秀作品賞に次ぐ賞で、日本映画としては『手をつなぐ子ら』(羽仁進監督)以来48年ぶりの快挙となる。
受賞の瞬間について聞かれた大森監督は「みんな、なんか『これ来るんじゃないの』って。『席も出やすいところだったよねぇ』って真木ちゃん言うし、俺は『そういうこと言わないように』とか言うし(笑)。大西くんは『カメラがこっちに動いているぜ』みたいなことを言ってて」と、発表前からソワソワしていた様子を報告。
実際に受賞したときにはビックリしたそうで「ロシア語がわからなかったんですけど、『ジャパニーズ』で気づいて、(真木と)2人で顔を見合わせてね」と大森監督。真木も「『ジャパニーズ』って言われたら(日本映画は)1作品しかなかったからと思った」と続けた。さらに、「抱き合ったりは?」と尋ねられた大森監督は「抱きつけば良かったね〜。前のトルコ人やってたんだよね」とちょっと残念そう。
一方、「最初に報告した人は?」という質問に、真木は「自分のお母さんです」と笑顔を浮かべ、「電話して、日本は夜中だったんですけど、すぐに出てくれて、泣きながら喜んでくれて、すごい嬉しかったです」と話していた。
また真木は「受賞が決まった瞬間に泣いたそうですが」という質問に「言いたくないなぁ」と苦笑いを浮かべつつ、「(原作の)吉田修一さんから初日舞台挨拶のときにサプライズでお手紙をいただいたんです。私はそのとき、とても泣きそうだったんですけど、我慢して……。というのも、まだ何の結果も出ていなかったからです」と答えた。続けて「モスクワ映画祭で賞をいただいたときに、やっとこれで涙が流せると思って泣いた」と、当時の心境を吐露。「でも実は、その少し前に吉田先生からいただいた手紙を夜中に1人で読んで、とても泣いてしまいました」と明かしていた。
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