『呪怨』『NANA2』などで人気を博した市川由衣が8年ぶりに単独主演をはたし、劇中で一糸まとわぬ姿を惜しげもなくさらしている『海を感じる時』。この映画の完成披露試写会が8月25日にテアトル新宿で行われ、市川と相手役の池松壮亮、安藤尋監督、原作者の中沢けいが登壇した。
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本作は、中沢が18歳のときに応募し第21回群像新人賞に輝いた同名小説が原作。不安定で多感な少女期の性体験と母娘の対立を現役女子高生がみずみずしく描いたと、当時、話題を呼んだ。今回、市川が演じるのは、身体だけを求め決して愛してくれようとはしない男性に思いを寄せ身を捧げ続ける少女・恵美子。愛を知らない少女が「女」として目覚めていく姿や心の葛藤が描かれていく。
この日を迎えた感想を聞かれた市川は「女優を初めて14年くらいなんですけど、この作品が大好きですし、初めて脚本をいただいたときから恵美子って役に惚れて、覚悟を決めて挑んだので、やっぱりすごい感無量ですね」とコメント。
恵美子に惚れられる洋役を演じた池松は「みなさんにどう映るかはわからないですけど、僕は(洋役を)すごく愛していますし、僕なんかよりよっぽど心がキレイで、誠実で、いいなあと思います」と話した。
そんな池松について司会が「池松さんだって全然誠実ですよね。共演して思いませんでしたか?」と尋ねると、市川は「誠実ですね」と答えるなり大笑い。「池松さんはやっぱり、すごく魅力的でした。本を読んだときに洋にどうして恵美子がそこまで惹かれてしまったんだろうって思ったんですけど、池松さんと一緒にお芝居していくなかで、こりゃ惚れるなって思う部分がすごくたくさんあった」と振り返った。
また市川は、池松のことを現場で尊敬の念をもって「先生」って呼んでいたそうで、「池松さんがよく前貼りをされているので(笑)、前貼り先生って呼ばせていただいていました」と照れながら告白。続けて「今日、つけてないんですか」と尋ねると、池松が「今日はつけてないです」と答えるなど、仲睦まじい会話も交わされた。
その後、2人組ユニットMOTELが登壇しエンディングテーマ「泣くかもしれない」を披露。改めて曲の感想を聞かれた市川は「すごい感動しました」というと思わず泣き笑い。「恵美子を演じているときに、すごくこの曲を聞いていたんです。この曲に助けられた部分がすごくあったので感動しました」と言葉を詰まらせながら語っていた。
『海を感じる時』は9月13日よりテアトル新宿ほかにて全国公開となる。
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