藤沢周平の作品を映画化した『花のあと』。江戸時代、女性が自由に生きることが許されないなかで、胸に秘めた思いを貫こうとする女性の姿を描いた作品だ。この映画の完成披露試写会が、藤沢の命日にあたる1月26日夜に催され、キャストの北川景子、甲本雅裕、宮尾俊太郎、國村隼、中西健二監督が舞台挨拶を行った。
[動画]『花のあと』 完成披露/北川景子が桜のお酒でほんのりさくら色に…
桜の花の美しさが印象に残る本作。舞台挨拶の前に行われたフォトセッションの壇上には、藤沢ゆかりの地でもあり、本作のロケも行われた山形から届いた、真冬に咲く桜・啓翁桜(けいおうざくら)が飾られ、一足早く春が訪れたかのよう。鳥の羽をあしらった白いミニドレスで登場した北川は、「桜に合わせ、春らしい感じにしました」と笑顔を浮かべた。司会から、誰とお花見に行きたいか聞かれると、「大学時代に構内にたくさん桜があって、友人と見たりしていたのですが、卒業して以来なかなか会えていないので、大学時代の仲間とお花見に行きたいです」と話してから、「今年は絶対、お花見に行くと決めてます」と断言していた。
この日の午前中に藤沢の墓参りにも行ってきたという北川。「藤沢先生の作品に出られたことはとても光栄だと思っていたので、出演させていただいたお礼と、今日の完成披露の報告をしてきて、身震いするほど感動する日でした」と感慨深げ。
北川が演じたのは、男にも劣らない剣術の腕を持つ主人公・以登(いと)。その父親役を演じた國村は北川について「まっすぐで気取りのない以登の強さ、内に秘めた熱さは、彼女だから表現できた」と絶賛し、「カメラを離れたら気取りのない女性で、でも、そこまで気取りがなくてもいいのかと思うくらい(笑)」と素顔の魅力についても明かしていた。
それを聞いた北川は、「(撮影中に國村から)すごく気さくに話しかけていただき、本当の父子みたいに過ごさせていただいてありがとうございました」と、大先輩に感謝の念を述べていた。
また、バレエ界で活躍し本作でスクリーンデビューした宮尾は「プレッシャーが大きかった。藤沢作品に携われることを誇りに思い、その名を汚さぬように力を尽くそうと思いました」と緊張した様子で語っていた。
『花のあと』は3月13日より全国公開される。
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