長野県大鹿村に300年伝わる伝統の村歌舞伎をモチーフにした『大鹿村騒動記』。この映画のプレミア試写会舞台挨拶が7月11日に新宿バルト9で行われ、腸閉塞に肺炎を併発し病気闘病中と報じられていた原田芳雄が車イス姿で登場した。
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この日の舞台挨拶にはキャストの大楠道代、佐藤浩市、松たか子、冨岡智嗣、瑛太、石橋蓮司、小倉一郎、でんでん、加藤虎ノ介、小野武彦と、阪本順治監督が登壇。阪本監督は「監督役を演じました阪本です」と挨拶し笑いを誘うと、「存分に笑って楽しんで帰って下さい」と話していた。
映画は昨年11月に大鹿村オールロケで撮影された。印象に残っていることについて松は、滞在中に大楠からホットカーペットを貸してもらったことを挙げ、「丁寧に梱包してお返ししました」と話していた。
その大楠は「撮影現場は、ほぼ合宿状態だった」と明かすと、「撮影をやって、宴会をやって、また次の日に撮影をやって、また終わって宴会をやってという毎日でした」と、楽しそうな日々を振り返った。
一方、佐藤は「阪本さんが寂しいのか、僕が泊まったのはキャスト側でなくスタッフ側の旅館。スタッフのみなさんはお仕事をされているので、大概、1人飲みだった。(石橋)蓮司さんなんかが『昨日は深い時間まで飲んじゃったよ』って言っているのを『そうですか』と聞きながら、ずっと1人でした」と寂しそうに話していた。
すると瑛太が「浩市さんには申し訳ないですが、僕はその宴会に参加させていただきました。すごく貴重な時間を過ごさせていただき良かったです」とだめ押しをしていた。
その後、遅れて到着した原田が登場。やせ細った原田が車イスに乗って姿を現すと、会場からは大きな拍手が起こっていた。また、共演者らに囲まれた原田が涙を浮かべているように見える場面もあった。そうしたなか石橋が「原田芳雄は見かけによらず非常にシャイで」と話すと、代わりに「今日はどうもありがとうございます。どうぞ、ごゆっくりご覧下さい。──原田芳雄」と原田からのメッセージを読み上げ、大きな拍手が起こっていた。
『大鹿村騒動記』は7月16日より全国公開となる。
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