故デレク・ジャーマン監督のミューズとして知られ『カラヴァッジオ』(86年)など多くの作品に出演。『フィクサー』(07年)でアカデミー賞助演女優賞を獲得したほか、『ナルニア国物語』(05年)の白い魔女役でも有名なティルダ・スウィントンが来日。10月25日にイタリア文化会館で行われた主演作『ミラノ、愛に生きる』のプレミア上映会で舞台挨拶を行った。
・『ミラノ、愛に生きる』ティルダ・スウィントン、その他の写真
本作は、ミラノの上流階級の男性に嫁ぎ、本来の自分を押し込め家族のために生きてきた女性が、息子の友人と恋に落ちたことから変わっていく様子を描いた作品。主演のほかプロデューサーもつとめるティルダは、ルカ・グァダニーノ監督について「とてもいい友人であり、才能溢れる監督」と絶賛すると、「この映画は宝物のような作品。2人で12年がかりで作り上げ、最初に思っていたとおりの作品が出来上がりました」と話した。
準備に要した12年という歳月の多くは「この映画の製作チームを探す旅だった」と語ったティルダは、「なかでも非常に大きな存在だったのがジル・サンダー」と、本作の衣装を担当するほか、さまざまな面で支えてくれた名門ブランドに敬意を表していた。
映画については「12年前、この映画のことで話し合うなかで出てきたコンセプトが愛の革命。1人の女性が変わっていく物語にしたいということだった」とコメント。
来日は今回が3回目だそうで、「最初に来たのはデレク・ジャーマン監督と一緒で、もう何世紀も前のことだったかしら(笑)」ととぼけると、「日本のみなさんが、実験的な(私たちの)映画に対してとてもオープンで、興味を持ってくださった。そういう雰囲気をすごく感じたわ」と、当時の印象を振り返っていた。
『ミラノ、愛に生きる』は12月23日よりBunkamuraル・シネマほかにて全国順次公開となる。
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