配給権争奪で話題の『コーダ あいのうた』予告編公開

サンダンス映画祭で観客賞含む史上最多の4冠を果たし、配給権が映画祭史上最高額の約26億円で落札された感動作『コーダ あいのうた』が、来年22年1月21日に公開されることが決まった。このたび、本予告映像が公開された。

予告映像は、耳が聞こえない漁師であるルビーの父が、漁業組合の横暴な決定に対し手話で堂々と⻭向い、彼女がそれを通訳で応戦する“家族のチームプレイ”シーンから始まり、4人家族の中で唯一の健聴者として生まれたルビーが、家族で助け合いながら漁業に励む日常風景が映し出される。

ある日ルビーが学校の合唱部に入ったことをきっかけに、それまで家族が知る由もなかった歌の才能を見出され、名門“バークリー音楽大学” の受験を勧められるまでになる。

だが、ルビーの歌声が聞けない両親は娘の才能を信じられず、家業の方が大事だと大反対。しかも、健聴者であるルビーが一緒にいなかったことが原因で海上でのトラブルに巻き込まれてしまうという事件も発生。

悩んだルビーは、自身の夢よりも家族を助けることを選ぶと決めるが──。

家族への愛情と自分の夢との間で葛藤するルビー、そしてそんな彼女に対して意外な決意をする父、家族の姿が映し出された、この冬最高に胸熱で爽快な映像となっている。

耳の聞こえない家族に自分の歌を届けるため、ルビーが手話とともにジョニ・ミッチェルの名曲「⻘春の光と影(Both Sides Now)」を歌いあげるシーンは必見だ。

耳の聞こえない両親に育てられた子の人間ドラマ

本作品は、抱き合い支え合っていた家族がそれぞれの夢に向かって歩き始めることで、さらに心の絆を強くするヒューマンドラマ。

「CODA(コーダ)」とは、Children of Deaf Adults= “耳の聴こえない両親に育てられた子ども”の意。一方、音楽用語としては、楽曲や楽章の締めを表す=新たな章の始まりの意もある。

本作品は15年に日本でも公開されたフランス映画「エール!」のハリウッド版リメイクでもある。

主人公のルビーには、大ヒットTVシリーズ『ロック&キー』で“NEXT エマ・ワトソン”と話題となり人気沸騰中のエミリア・ジョーンズ。特訓をうけた歌と手話でどこまでも自然にルビーを演じる。

共演は『シング・ストリート』で見る者の胸を共感で震わせたフェルディア・ウォルシュ=ピーロ。ルビーの家族を演じるのは、『愛は静けさの中に』のオスカー女優マーリー・マトリンを始め、全員が実際に耳の聞こえない俳優たち。監督は、『タルーラ 〜彼女たちの事情〜』のシアン・ヘダー。

『コーダ あいのうた』は、来年22年1月21日に公開される。