なにわ男子・道枝駿佑、飾らない素顔と役者としての魅力に迫る！＜前編＞

なにわ男子のエースが話題作『99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』に出演！

2021年11月12日に『初心LOVE（うぶらぶ）』でCDデビューして以来、テレビで見ない日はないほどの活躍をみせている、なにわ男子。このデビュー曲が主題歌となったドラマ『消えた初恋』で主演を務めた道枝駿佑は、2021年だけでもドラマ3本、舞台1本、映画1本の5作品（うち主演2作）に出演した、なにわ男子きっての“芝居班”だ。

道枝が出演する映画『99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』（嵐・松本潤主演）の公開を目前に控え、彼の役者としての軌跡を振り返る。

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まずはプロフィールから。

道枝駿佑（みちえだ・しゅんすけ）
生年月日：2002年7月25日　出身地：大阪府　血液型：Ｏ型
趣味：ドローン、缶バッチ集め　特技：合氣道
（ジャニーズJr.公式エンタメサイト『ISRAND TV』より）
2021年12月現在19歳、身長179cm。

SMAPファンの母親の影響で幼い頃よりジャニーズに慣れ親しんでいた道枝は、『金田一少年事件簿N』（2014年）のHey! Say! JUMP山田涼介に憧れてジャニーズ事務所に履歴書を送付。2014年11月、関西ジャニーズJr.となる。

なにわ男子のメンバー・長尾謙杜、高橋恭平とは同期で、ファンからは通称“トリオ”“信号ブラザース”などと呼ばれ、3人で活動することが多かった。

2018年5月、関西ジャニーズJr.内ユニット・なにわ男子のメンバーに選出される。ちなみに、なにわ男子のプロデューサー、つまり生みの親は関ジャニ∞の大倉忠義。

ジャニーズグループ特有のメンバーカラーはピンク。

自分で考えたキャッチフレーズは「完璧絶壁、道枝駿佑です」。モデルのような高身長に女の子のような甘いマスクながら、自らのチャームポイントを「絶壁」とする彼の姿勢から、等身大の（当時）中高生男子らしさが感じられ、好感が持てた。

関西ジャニーズJr.の後輩たちからは「憧れの先輩」として名前があげられることが多く、「マジメで優しい」といったコメントも多数寄せられている。

過去のインタビューでは山田の後継として金田一一（きんだいち・はじめ）を演じたいと再三語っていた道枝だが、『金田一少年の事件簿』新シリーズ（2022年4月より日テレ系土曜22時から放送予定）にて、5代目金田一を演じることが内定したという報道も。

このように、入所前からの夢を叶え、ジャニーズのデビュー組の中でも着実にエリートコースを歩んでいる彼の過去出演作品を振り返ってみる。

戸惑い悩む少年を等身大で。「愛しいだよ」のセリフが話題の『母になる』

道枝のドラマ初出演作は、2017年４月期の日本テレビ系ドラマ『母になる』だ。

沢尻エリカ主演の今作にて、道枝は3歳の時に誘拐され、9年後に実母（沢尻）と再会、育ての母（小池栄子）との2人の母の間で揺れ動く少年、という難しい役どころをオーディションで勝ち取った。当時、道枝は14歳だった。

劇中、13歳となって9年ぶりに実母と再会するシーンで、初めて画面に映し出された彼の切ないようななんともいえない表情があまりに美しく、ネットでも話題に。

父親（藤木直人）との再会シーンでも、きょとんした目、少しうつむき瞬きする様など、セリフが少ない中でも目の演技だけで、戸惑う少年の心を等身大で表現した。

劇中の道枝のセリフは度々話題となったが、「僕、ママのこと…、愛しいだよ」のひと言の破壊力が大きく、またしてもネットをざわつかせる。

ちなみにこの「愛しいだよ」のセリフは、しばらく彼の代名詞として、関西ジャニーズJr.のコンサートなどでもよく取り上げられていた。

初ドラマで大物俳優たちに囲まれた道枝の緊張感は、そのまま慣れない環境（本当の両親の元）で暮らすことになった役の柏崎広の心情とリンクし、「どこまでが素でどこまでが演技か分からない」、ある意味奇跡的な演技を引き出し、全国の視聴者に鮮烈な印象を残した。

『母になる』の後の2017年7月には、Kinki Kidsデビュー20周年記念として金曜ロードSHOW！特別ドラマ企画として制作された『ぼくらの勇気 未満都市2017』に、東西ジャニーズJr.の中でただ1人出演し、関西の大先輩であるKinki Kidsと初共演を果たした。

かわいい少年役から一転、サイコパスな少年を演じた『絶対零度』

2018年8月には沢村一樹主演のフジテレビ系ドラマ『絶対零度～未然犯罪潜入捜査～』第5話にキーマンとしてゲスト出演。関ジャニ∞横山裕との共演が話題となった。

元公安の刑事・井沢（沢村）を主人公に、未来の犯罪を予測して捜査することをテーマにしたこの作品で、道枝は未然犯罪捜査チームに割り出された“危険人物”を演じた。

有名私立高校２年の岡崎（道枝）は、バスケットボール部のエースで成績もトップ、父親は文部科学省の次期事務次官候補という、スーパーエリートな少年。しかし、その外面とは裏腹に、サイコパスな岡崎は、父親が勤める文部科学省の官僚たちを無差別に殺すことを目的にしていた。

3Dプリンターの銃を手に、自身初のアクションシーンを披露した道枝。見どころはその銃撃戦だけではなく、なんといっても岡崎のサイコパスぶり。焦点の定まらない目、微笑んだような口元も時折見せながら発砲を続け、ついには父親に向けて引き金を引き、「ああ、やっと殺せた」とぼそりとつぶやく。

そして、未然犯罪捜査チームに囲まれた岡崎は、ナイフで自分の首を切り、うつろな表情のまま自死を遂げるという、狂気に満ちた演技を見せた。

『母になる』での母性をくすぐる愛らしい少年役から約１年。この衝撃的な芝居で、道枝は“演技派”としての評価を得ることになった。

＜後編＞では、舞台「ロミオとジュリエット」、ドラマ『消えた初恋』などについて紹介する。

（文：うさぎ文体研究所）

『99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』は2021年12月30日より全国公開。