テレンス・リーが『ATM』試写会で防犯カメラの恐ろしさを力説「国民を囚人にする」

テレンス・リー
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深夜のATMに閉じ込められた3人の男女の恐怖を描いたサスペンス『ATM』の、危機管理セミナー付き試写会が10月4日にアキバシアターで開催され、元傭兵で危機管理コーディネーター、テレンス・リーが登場。防犯カメラの恐ろしさについて語った。

この日は41歳で亡くなった流通ジャーナリスト金子哲雄のお通夜もあり、生前、交流のあったリーは、本を出版する度に彼が飲み会を開いてくれたことなどを明かし、この映画も一緒に見たかったと話していた。

同作は防犯カメラが重要なキーアイテムとなるが、相互監視社会の恐ろしさを日頃から訴えるリーは「監視社会というのは突き詰めると、国民全体を囚人にすること。イギリスなどでも(防犯カメラの増強に)反対運動がありましたが、犯罪の抑止力になったり犯人が逮捕されるのであれば良いという世論も多く、結果的に防犯カメラが増えました。日本でも警察関係者に言わせると、防犯カメラが足りないと言われています。増えると抑止力になるし、(犯人を)捕まえやすいんですよね」と説明。

映画については「この映画は本当に不愉快で後味の悪い映画でした」と感想を漏らしたリー。劇中で描かれている防犯カメラのシステムや安全面については「劇中で描かれていることはほぼ正確。でも日米の違いが出ていて、日本人としては『そこで警戒するの?』と思う場面もあり、ツッコミどころがある」と話し、「身もふたもないところがいい。見終わると、みなさんきっと『バカだなぁ〜』と感じると思います」と一筋縄ではいかない“魅力”を語っていた。

『ATM』は10月20日よりシネクイントほかにてレイトショー公開される。

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『ATM』作品紹介