スピルバーグ監督がアクション映画はもう撮らないと告白、「魅力がなくなった」
ハリウッドを代表する監督の1人であるスティーヴン・スピルバーグが、アメリカのテレビ番組「60 Minutes」に出演した際、仕事やプライベートについて包み隠さず語り、そのなかでアクション映画は今後撮るつもりがないことを告白した。
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今までに『インディ・ジョーンズ』や『ジョーズ』、『E.T.』と言った数々の人気作品を生み出し、ハリウッドに名を残すようなアクション映画も製作してきたスピルバーグ監督だが、今はそれら過去の作品の続編製作を考えるよりも、新作の製作により熱中している様子。
その理由として、「今の私には、アクション映画は寝ながらでも作ることができるようになってしまったのです。もう私にとっては、惹きつける魅力がなくなってしまったんです」と話している。
その他、長年のキャリアを持ち、映画界でも数々の成功を収めているようなスピルバーグ監督でさえも、映画を製作するときは今でもまだ緊張してしまうことや、子ども時代にいじめに遭っていた経験、さらに両親の離婚などについても語った。
ユダヤ系アメリカ人のスピルバーグ監督は、幼少期には反ユダヤ主義の近隣住民から「スピルバーグ家の人々は汚らわしいユダヤ人だ」などと言われ、いじめを受けていたが、映画を作ることによって、自分が何者かを受け入れることができたと話している。また、自身が製作した映画によって父親とも和解することができたと語っており、映画との出会いがいかに彼の人生において大きなものだったかがうかがえる。
今回、その力を一身に注いだという第16代アメリカ大統領リンカーンの自伝映画『Lincoln(原題)』は、ダニエル・デイ=ルイス主演ということでも注目されており、全米ではまもなく公開される。
この先、スピルバーグ監督の新しいアクション映画を見ることができないのは残念ではあるが、ここからまた新境地を開き、新たな傑作が生みだされることを楽しみにしたいところだ。(文:Masami Shimura/London)
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