第8回「このミステリーがすごい!」大賞で大賞に輝いた中山七里原作の同名ミステリーを映画化した『さよならドビュッシー』。この映画の完成報告スペシャルイベントが1月17日にヤマハホールで行われ、主演の橋本愛、ピアニストで本作にも出演した清塚信也、主題歌を歌う泉沙世子、利重剛監督と原作者の中山が登壇した。
撮影エピソードを聞かれた橋本は、開口一番「今日、思い出したんですけど、死にかけたんです。殺されかけたんですよ」と仰天発言。火事シーンの撮影で火力が強すぎ、火傷の一歩手前というところで「死ぬ」と思って逃げ出したそうで、「だから『おまえ何やってんだ、我慢しろよ』ってみなさんに思われたと思うんですけど」と続けると、利重監督が申し訳なさそうに「とんでもないです。用意スタートがかかる前に予想以上の火になっちゃって。逃げてくれたから良かった」と胸をなで下ろしていた。
橋本扮する香月遥にピアノを教えることになる岬洋介を演じた清塚は、映画も演技も初挑戦。「ピアノと映画という同じ表現のなかで、使えることと、まったく別のことと、いろいろ判断して頑張りました」と振り返ると、そんな清塚の演技について監督は「俳優としても素晴らしい。今、日本で一番いい俳優だと思っています」と絶賛。「ピアノの演奏って、普通、客席で聞かなければいけないのに、撮影では間近で何回でもやってくれる。清塚さんの演奏を思う存分聞いていられた」と嬉しそうに話した。
また、清塚は橋本にピアノを教えたことを聞かれ「素晴らしい生徒でした。劇中もそうですけど、撮影の合間にも実際に(ピアノを)教えていたので、先生みたいな役割だったのですが、なかなか難しいんですよ。ピアニストを演じるのは」と答えると、「橋本さんは勘だけなく、運動神経もいいんでしょうね。僕が教えることはほとんどなかったです」と褒め称えた。
続いて清塚は“愛弟子”橋本に「今日も『月の光』の最初くらい弾いてみたら」とアドバイス。橋本は「じゃあ、10秒だけ」と「月の光」を情感豊かに演奏し、大きな拍手を受けていた。
さらに清塚は、今度は自分がピアノに向い、「ピアノの難しさをもっと説明すると」と言いながら「月の光」の最初10秒がいかに難しいかを説明。が、実はこれは前振りで、突如として清塚はバースデーソングを演奏。実は橋本は1月12日に誕生日だったそうで、これには本人もビックリ。「誕生日から5日も経っていたから(祝われるのは)監督かなと思って、監督ですかって聞いたら『あたし』って言われました」と明かし、笑いを誘っていた。
『さよならドビュッシー』は1月26日より新宿ピカデリーほかにて全国公開となる。
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