突然気がふれた『蜜月』のさっつん、「出てけよ!」
時代をえぐる脚本家・港岳彦が書き上げた繊細なオリジナル脚本に心動かされた榊英雄監督が、シナリオ初稿から10年を経て完成させた映画『蜜月』(3月25日公開)は、懸命に幸せを求めながら壊れていく家族の“愛と再生の物語”。この度、日本映画界を代表する、3世代の女優魂が炸裂する圧倒的演技の筒井真理子、森田想、主演の佐津川愛美による女優魂胸アツ動画が公開された。
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「ギャアアアアアアア!!」と狂ったように頭を掻き毟る美月の母・五十鈴(筒井)。実際には、美月(佐津川)と義弟・伊織(濱田龍臣)は寝間着姿で、身を寄り添って眠っていただけだ。
慌てて起き上がる美月と伊織。「お母さんどうしたの?」と言う美月に、五十鈴は「出ていけ!」と叫ぶ。五十鈴役の筒井は、このシーンに挑むため「五十鈴像を探求し、心身ともにPTSD寸前にまで陥った」と語っている。心の傷、娘への果たされない愛、その揺れ動く心情がきめ細やかに演じられ胸を打つ。
「うちらもっと自由になれるんだよ! あたし伊織とするの好きだよ。あったかいから……好きだよ」と美月を鼓舞し、希望を与える役どころの香澄役は森田。
「一緒にいてくれる……? 伊織は一緒にいてくれる……?」に対し、「いる。ずっといる」と返した伊織に甘えた矢先に、そっと身を離す美月。突然気がふれたような目で伊織を見るやいなや、痛烈にビンタする。「出てけ。出てけよ。あんたが来てからむちゃくちゃになったんだよ。あんたのせいで私の人生狂ったんだよ!」と心が壊れゆく主人公・美月役を、佐津川は繊細に演じた。
映画『ベティ・ブルー』を彷彿とさせる演技力!
また、著述家・プロデューサーの湯山玲子、映画評論家・映画監督の樋口尚文、お笑い芸人のヒコロヒーよりコメントが到着した。
湯山は「映画『ベティブルー』を彷彿とさせる作品だが、この設定で最も重要なのは、破滅の道を歩む不可解な主人公の女性が、本当に”地獄へ道連れ”感の本気度を出せるかどうか。佐津川愛美の演技には脱帽!」と絶賛。
樋口は、「佐津川愛美の劇的にほとばしる潜勢力。筒井真理子がまたもや演じきる”こわれゆく女”。森田想のずどんと来るたたずまい。これは”女優に打ちのめされる映画”である」と監督ならではの視点で語ってくれた。
ヒコロヒーは、「少女のか細い生命線から漲るおどろおどろしさに息をのみ、それでも揺蕩いながら生き続けていく姿に安全な居場所というものの必然性を感じました」と鋭いコメントを寄せた。
演じる人物を、本気で愛おしみ息を吹き込むパワフルな演技は、観る女性たちの心を揺さぶり勇気づける。自分の弱さと闘い、愛を求めて懸命に生きる女性たちの映画を堪能してほしい。
映画『蜜月』は、3月25日公開。
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