宮崎駿監督が自ら綴った「公式引退の辞」を発表──土曜日を休めるようになるのが夢
9月6日に自らの引退についての記者会見を行った宮崎駿監督。会見前には監督自らが綴った「公式引退の辞」がマスコミに配られた。引退に至った思いを素直に語られた全文をご紹介しよう。
・「今回は本気です」宮崎駿監督が引退会見。今後はアニメ以外のことをやりたいと明かす
「ぼくは、あと10年は仕事をしたいと考えています。自宅と仕事場を自分で運転して往復できる間は、仕事を続けたいのです。その目安を一応“あと10年”としました。
もっと短くなるかもしれませんが、それは寿命が決めることなので、あくまでも目安の10年です。
ぼくは長編アニメーションを作りたいと願い、作ってきた人間ですが、作品と作品の間がずんずん開いていくのをどうすることもできませんでした。要するにノロマになっていくばかりでした。
『風立ちぬ』は前作から5年かかっています。次は6年か、7年か……それではスタジオがもちませんし、ぼくの70代は、というより持ち時間は使い果たされてしまいます。
長編アニメーションではなくとも、やってみたいことや試してみたいことがいろいろあります。やらなければと思っていること──例えばジブリ美術館の展示──も課題は山ほどあります。
これ等は、ほとんどがやってもやらなくてもスタジオに迷惑のかかることではないのです。ただ家族には今までと同じように迷惑をかけることにはなりますが。
それで、スタジオジブリのプログラムから、ぼくをはずしてもらうことにしました。
ぼくは自由です。といって、日常の生活は少しも変わらず、毎日同じ道を通うでしょう。土曜日を休めるようになるのが夢ですが、そうなるかどうかは、まぁ、やってみないと判りません。
ありがとうございました。」
【関連記事】
・宮崎駿監督が引退! ヴェネチア国際映画祭会見でスタジオジブリ社長が発表
・『風立ちぬ』ヴェネチア映画祭で大絶賛、アニメ初となる金獅子賞への期待高まる!
・宮崎駿、弟子・庵野秀明に「ようやく大人になった」と言われ苦笑い/『風立ちぬ』会見
・ジブリアニメ『かぐや姫の物語』の公開が延期に。宮崎・高畑両監督作の同日公開ならず
PICKUP
MOVIE
INTERVIEW
PRESENT
-
【舞台挨拶あり】齊藤工が企画・プロデュース『大きな家』公開直前舞台挨拶付試写会に15組30名様をご招待!
応募締め切り: 2024.11.22 -
『型破りな教室』一般試写会に10組20名様をご招待!
応募締め切り: 2024.11.29