伸び悩む『ドラえもん』
【映画興収レポート/22年3月】3月公開作の1位は『余命10年』。SNSを中心に反響を呼んだ夭逝の作家・小坂流加の小説を、小松菜奈と坂口健太郎で実写映画化。
・小松菜奈と坂口健太郎が夜桜の中、戯れる! 恋のはじまり告げる動画
同じ3月7日公開の『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021』が公開当初は興収で上回っていた。だが『余命10年』は『ドラえもん』に比べて平日の集客力が堅調な一方、『ドラえもん』はファミリー向け映画という性質上、平日の集客力が弱く週末に観客が集中するので2週目に興収が逆転。さらに『余命10年』は公開から週を経ても興収の落ちが少なく、2週目の週末は前週比102%、3週目の週末は前週比89%、3週目の週末は前週比76.7%。口コミで評判が広がり、興収20億円まであとわずかだ。
2位は『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021』。1985年に公開された『のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)』のリメイク。昨年3月に公開予定だったが、コロナ禍の影響で公開が1年延期されていた。『映画ドラえもん』が公開されるのは、20年8月『のび太の新恐竜』以来のことだ。公開後24日間の興収は16.4億円。『のび太の新恐竜』と比較すると約66%になる。19年公開『のび太の月面探査記』の総興収が50.2億円、『のび太の新恐竜』の総興収が33.5億円。『ドラえもん』の興行としてはやや元気がないが、『のび太の宇宙小戦争』でのV字回復は難しそうだ。
3位は『SING/シング:ネクスト・ステージ』。公開後10日間の興収は13.8億円。先行する『余命10年』『ドラえもん』を追っており、春映画ナンバーワンヒットは三つ巴の争いとなっている。
なお、3月25日から公開の『映画 おそ松さん』は公開後3日間で6.4億円をあげる大ヒットスタートを切った。漫画『おそ松くん』を原作にしたアニメシリーズを人気グループSnow Manで実写映画化。松野家の6兄弟を向井康二、岩本照、目黒蓮、深澤辰哉、佐久間大介、ラウール、映画オリジナルキャラクターの3人を渡辺翔太、阿部亮平、宮舘涼太が演じている。(文:相良智弘/フリーライター)
[2022年3月公開作ランキング]
1位『余命10年』19.8億円
2位『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021』16.4億円
3位『SING/シング:ネクスト・ステージ』13.8億円
(3月27日時点。ムビコレ調べ)
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