ピクサー新作アニメの主役、キュートなウォーリーが来日!

ゴミだらけになり人類が捨ててしまった地球を、たったひとりでせっせと片づけるゴミ処理ロボット“Wall・E(ウォーリー)”の冒険を描いたアニメーション映画『ウォーリー』(12月5日より公開)。ピクサーが製作したこの映画のスタッフが来日、都内で記者会見を行った。

監督はアカデミー賞受賞作『ファインディング・ニモ』のアンドリュー・スタントン。“途方もなく孤独な地球最後のロボット”というアイデアが生まれたのは、14年前の『トイ・ストーリー』製作中の昼食の席だったという。「このアイデアはとてもロマンティックだと思った」というスタントン監督。「14年前のアイデアをどう映画にすればいいのか理解するのに時間がかかりました。ピクサーのDNAが詰まった映画です」と話していた。

ウォーリーの不思議な声を作り出したのは、『スター・ウォーズ』シリーズでR2-D2の声を手がけた伝説のサウンド・デザイナー、ベン・バート。「3年前にこの映画に参加しました。実は『スター・ウォーズ』シリーズの仕事を終えたばかりで、ロボットはもう終わりと思っていたのですが、監督から話を聞き、創造性を発揮できるのではと思い参加することにしたんです」。

ゴミだらけになった地球という設定に環境問題へのメッセージがあるように思えるが、「『ファインディング・ニモ』の時もそうでしたが、社会的なメッセージを考えて作ったわけではありません」と監督。人類にとって一番大切なもの──愛について描こうと思ったとのことで、その“愛”の中に、美しい地球を残したいといったような環境問題も含まれるのだと話していた。

きわめてセリフの少ないこの作品では、ウォーリーの感情は、笑いや息づかいなどで表現されている。つまり、ベン・バートの役割が非常に重要になるわけだが、監督は、「ベン(・バート)さんがこのプロジェクトに参加してくれたことで、主役が決まったように思えました」と話す。バートも「各キャラクターにオーディションテイクのようなものがそれぞれあります。監督に音を選んでもらい、それをもとに1分程度の映像を作っていき、テスト的なやりとりをしている中でさらに音に磨きをかけていったのです」と語っていた。

監督、バート、プロデューサーのジム・モリスの会見後、なんとウォーリーも登場。みんなの注目を浴びて恥ずかしがるキュートな姿に、記者たちも思わず笑顔に。会場には、ひとりぼっちのウォーリーの友だちになってくれたタカアンドトシも駆けつけ、来日を喜んでいた。

『ウォーリー』 記者会見動画
『ウォーリー』(12月5日より全国公開)公式サイト

(写真上:左からタカ、ジム・モリス、アンドリュー・スタントン監督、ベン・バート、トシ/下:ウォーリー)