『イントロダクション』『あなたの顔の前に』公開
22年ベルリン国際映画祭で3年連続銀熊賞を受賞したホン・サンス監督の最新作『イントロダクション』とその前に手掛けた『あなたの顔の前に』が、6月24日より全国で順次公開される。このたび場面写真が公開され、いち早く鑑賞した俳優・加瀬亮がコメントを寄せた。
加瀬は、「もし凍ってしまった水たまりのようなものが、長年寒々と心の痛みになっているのだとしたら、この映画たちはきっと、それを静かに溶かしてくれる」と称賛のことばを述べた。
このたびの日本公開に先立ち、4月8日〜17日と5月4日〜10日にニューヨークFilm at Lincoln Centerでホン・サンス監督の回顧展「The Hong Sangsoo Multiverse:A Retrospective of Double Features」が開催。5月6日7日の上映後にはホン・サンス監督の登壇も予定されており、17年以来となるニューヨークでの監督姿に注目が高まっている。
このたび、回顧展の予告編と本展でアメリカ劇場公開となる『あなたの顔の前に』の新たな予告編も公開された。
青年の3つの抱擁『イントロダクション』
将来の進路も定まらず、まだ何者にもなれないナイーブな青年ヨンホ。韓国とベルリンを舞台に、 折り合いの悪い父、夢を追って海外に旅立ってしまった恋人ジュウォン、息子の進路が気がかりな母との再会と3つの“抱擁”を通して、一人の若者の人生が紐解かれていく。誰もが経験する青年期の迷いや喪失、孤独を抱え、恋に夢に破れながらも、やがて心安らぐ温もりに満ちた瞬間が訪れる。
祖国を捨てたはずの元女優の一日『あなたの顔の前に』
長いアメリカ暮らしから突然、妹ジョンオクの元を訪ねて韓国へ帰国した元女優のサンオク。母親が亡くなって以来、久しぶりに家族と再会を果たすが、帰国の理由を妹には明らかにしない。彼女に出演オファーを申し出る映画監督との約束を控えていたが、その内面には深い葛藤が渦巻いていた。サンオクはなぜ自分が捨てたはずの母国に戻り、思い出の地を訪ね歩くのか? 捨て去った過去や後悔と向き合いながら、かけがえのない心のよりどころを見出していく、たった一日の出来事が描かれていく。
『イントロダクション』『あなたの顔の前に』は、6月24日より全国で順次公開される。
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