ウィル・スミス、インドで瞑想に励むも平手打ち事件の影響色濃く

#アカデミー賞#ウィル・スミス#デイヴ・シャペル#ベネディクト・カンバーバッチ#平手打ち

ウィル・スミス

オスカー連覇の夢も潰える

3月に開催された第94回アカデミー賞授賞式で、プレゼンターのクリス・ロックのジョークに激怒してステージに上がり、彼に平手打ちをしたウィル・スミス。一部始終は全世界に生中継され、直後に主演男優賞を受賞したスミスはスピーチで謝罪したが、事態を重く見た映画芸術科学アカデミーが処分を検討する中、スミスは同団体を自主的に退会した。

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ロックが妻の髪型をネタにしたことが原因だというスミスの行動には同情の声もあったが、暴力という形での怒りの表現に対する評価は厳しく、アカデミーは今後10年間スミスが授賞式とアカデミー関連のイベントに参加することを禁止した。

この影響は、スミスの今後の出演作の公開にも及んでいる。アメリカの業界誌「Variety」によると、Appleは今年公開を予定していたスミスの主演作『Emancipation(原題)』の公開を2023年に延期する見込みだという。

同作は、19世紀のアメリカ南部で自由を求めて脱走した黒人奴隷の男性の実話をもとにした作品で、当初は今秋の映画祭シーズンでプレミア上映した後にオスカー・レースに参戦する予定だった。Appleにとっては今年のアカデミー賞で作品賞などに輝いた『コーダ あいのうた』に続くオスカー制覇を目指すはずだった。

作品はまだ完成していないが、一部を見た関係者によると、スミスの演技は素晴らしく、予定通り公開されたならば2年連続でオスカー受賞の可能性も高かったという。同作は一昨年の撮影時からロケ地の変更(ジョージア州の低所得者層の選挙参加を困難にする投票制限法可決を受けて、スミスとアントワン・フークア監督が撮影地変更を表明、ルイジアナ州で撮影された)やハリケーン被害やCOVID対策による撮影中断なども重なり、スケジュールに遅れが生じている。

スミスは授賞式後にSNSで謝罪コメントを発表して以来、セラピーに通っていたという。公の場には姿を見せていなかったが、4月下旬にインドのムンバイを訪れた。仕事ではなく、ヨガや瞑想などを行うためだという。

アメリカでは、3日(現地時間)にロサンゼルスで行われたコメディアンのデイヴ・シャペルが公演中にステージに乱入した男に襲われる事件が起きた。タックルされたものの怪我はなかったというが、会場は一時騒然となった。同イベントにはクリス・ロックも出演していたが、事後にステージに登場したロックは「さっきのはウィル・スミスだった?」とネタにした。

また7日(現地時間)に人気TV番組『サタデー・ナイト・ライブ』に出演したベネディクト・カンバーバッチもオープニング・トークで自身の主演作『パワー・オブ・ザ・ドッグ』にふれ、アカデミー主演男優賞候補になったものの、「ウィル・スミスに打ちのめされました」とコメント、すぐに「殴られたって意味じゃないですよ」と付け加えて笑いを誘った。