第64回ベルリン映画祭・金熊賞は中国映画。銀熊賞受賞の黒木華に山田洋次監督も拍手

黒木華
黒木華

第64回ベルリン国際映画祭授賞式が15日(現地時間)に開催、山田洋次監督の『小さいおうち』に出演した黒木華が銀熊女優賞に輝いた。

黒木華がベルリン映画祭で銀熊女優賞に!「山田監督のおかげです」

2010年の寺島しのぶ(『キャタピラー』)に続く、日本の女優として4年ぶり、4人目の受賞(1963年に左幸子、75年に田中絹代)だ。黒木は『小さいおうち』で昭和初期の東京で暮らす家庭に奉公し、女主人の秘密を知りながら胸にしまいこむ女性を演じた。

緑を基調に花柄の振り袖姿の黒木は驚きを隠せない様子で登壇、「すばらしい映画を作ってくださった山田監督のおかげで、感謝しています」とスピーチ、山田監督も両手を大きくたたき拍手した。

最高賞にあたる金熊賞は、中国のディアオ・イーナン監督の『Black Coal, Thin Ice(英題)』が受賞。1999年の中国北部の小さな町で殺人容疑者の逃亡事件が発生、1人生き残った警官が5年後、再び連続殺人事件に巻き込まれるスリラーだ。銀熊審査員大賞はウェス・アンダーソン監督の『グランド・ブダペスト・ホテル』。ヨーロッパ随一の名門ホテルの伝説的コンシェルジュと信頼を寄せるベルボーイが長年の顧客婦人の遺産争いに巻き込まれる。新しい視点を開拓した作品が対象の銀熊アルフレッド・バウアー賞は91歳のアラン・レネ監督の『Aimer, boire et chanter(原題)』が受賞。

銀熊最優秀監督賞は、1人の少年の成長に合わせて12年間撮り続けた『Boyhood(原題)』のリチャード・リンクレーター監督、銀熊男優賞は金熊賞受賞作のリャオ・ファンが受賞した。

銀熊最優秀脚本賞は『Kruezweg(原題)』のディートリッヒ・ブリュッゲマンとアナ・ブリュッゲマン、銀熊芸術貢献賞はロウ・イエ監督の『推拿原題』』の撮影監督、ゼン・ジアンが受賞。芸術性の高い作品が対象のフォーラム部門では坂本あゆみ監督の長編第1作『FORMA』が国際批評家連盟賞を受賞した。

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