アニメ映画『ジョバンニの島』が2月22日に公開となり、新宿ピカデリーで行われた初日舞台挨拶に声優をつとめた市村正親、仲間由紀恵、横山幸汰(子役)、谷合純矢(子役)と、原作・脚本の杉田成道、西久保瑞穂監督が登壇した。
本作は、色丹島で育った純平と寛太の兄弟が、終戦をきっかけにソ連軍の進駐を受け、島民の平和と自由が奪われてしまうなかで、家族との別れなど過酷な運命に翻弄されながらも、懸命に生き抜く姿を描いた感動作。
市村が演じたのは、純平と寛太の父・瀬能辰夫役。自身も2児の父親である市村は、映画を見終えたばかりの観客を前にして「(自分も初めて見たときは)どうしようもないくらい目が真っ赤になっちゃって、翌日の稽古でも大変だったんです」と挨拶。「好きなシーンはいっぱいあるけれど、子どもたちが父親に会いに来てくれるところはやはりジーンとくる。あそこは好きですね。冒頭で子どもたち2人がエトピリカ(海鳥)の卵を獲りに行っておしっこをかけられるシーンはウチの長男のお気に入りです」と語った。
また、「辰夫は厳格な感じですが、僕は厳格ではないのでその辺は演技力でカバーしました」と明かし、会場が笑いに包まれる場面も。
一方、辰夫を尊敬し慕ってもいる島の学校の佐和子先生役を演じた仲間は「今回は声のお芝居ということで、とても緊張して臨ませていただきましたが、杉田さんの熱い演出を受け、何とか無事に乗り切ることができました」と挨拶。
次いで「今、見終えたみなさんの様子を見ると、ちょっと涙をこぼされた方もいらっしゃるんじゃないかと思いますが、とても素敵な作品です。たくさんの方に伝えて残していきたい、そんな素晴らしい作品になっていると思います」とアピール。
「この役を演じるまで、北海道でこんなことがあったという事実すら知りませんでした。知らないところでこんなに苦労されていた方がいたんだなと思い、また子どもたちが前向きで頑張ってきたように、私も見習ってあきらめずに頑張っていきたいです」と訴えかけていた。
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