ゴシップに事欠かなかったロミー・シュナイダーの没後40周年
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未完・幻の映画に迫るドキュメンタリー『地獄』日本初公開
8月5日〜25日、Bunkamuraル・シネマで開催される「没後40年 ロミー・シュナイダー映画祭」で、アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督による未完・幻の映画に迫るドキュメンタリー『地獄』が日本劇場初公開される。
ロミー・シュナイダーは、多くの傑作・話題作に出演し世界最高峰の女優として名を馳せた一方で、アラン・ドロンとの恋、破産、元夫と息子の死など、スキャンダルやゴシップが付き纏う壮絶な人生を送り、『サン・スーシの女』(82年)を遺作に43歳の若さでこの世を去った。
しかし死後、マリリン・モンローやカトリーヌ・ドヌーヴを抑え「今世紀最高の女優」(仏CSA調べ)に選ばれるなど、無比な佇まいと鮮烈な印象は色あせることなく艶やかに輝き続けている。
『ラストナイト・イン・ソーホー』に影響を与えた実験的映像
この映画祭では、『太陽が知っている』『マックスとリリー』『夕なぎ』『離愁』『華麗なる女銀行家』『サン・スーシの女』に加え、新たに『地獄』の上映が決定。
1964年に製作が始まった映画『地獄』は、『情婦マノン』『恐怖の報酬』などで知られる名匠アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督によって完成されるはずが、監督の病など悲劇の連鎖により未完のままに終わっている。本作品は、幻の映画『地獄』の残されたフィルムと関係者の証言などで構成され、09年のカンヌ映画祭で大反響を巻き起こしたドキュメンタリーだ。
断片的ながらも強烈な印象を残す、ヴィヴィッドな色彩と実験的手法で描かれるその映像は、エドガー・ライト監督作品『ラストナイト・イン・ソーホー』にも影響を与えた。独特なメイクを施し濃艶な表情を見せるロミーにただただ圧倒されるが、カメラ・テストの映像など天真爛漫なオフショットも多く収録されている。
没後40年「ロミー・シュナイダー映画祭」は、8月5日〜25日Bunkamura ル・シネマ他で全国順次開催。
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