1100万人ものユダヤ人絶滅政策を決定したヴァンゼー会議。その史上最悪な会議の全貌に迫る映画『ヒトラーのための虐殺会議』が、ヴァンゼー会議開催日から81年後となる2023月1月20日より公開されることとなり、その予告編が解禁となった。
[動画]1100万ものユダヤ人絶滅政策はこうして決まった!映画『ヒトラーのための虐殺会議』予告編
ビジネス会議のように淡々と議事進行する「ユダヤ人絶滅政策」
1942年1月20日正午、ドイツ・ベルリンのヴァンゼー湖畔にある大邸宅で、国家保安部代表のラインハルト・ハイドリヒに招かれ、ナチス親衛隊と各事務次官による会議が開かれた。議題は「ユダヤ人問題の最終的解決」について。「最終的解決」はヨーロッパにおける1100万ものユダヤ人を計画的に駆除する、つまり抹殺することを意味するコード名。移送、強制収容と労働、計画的殺害など様々な方策を誰一人として異論を唱えることなく議決。その時間は、わずか90分だった。
解禁となった予告編は、ヴァンゼー湖畔に立つ大邸宅の一室に、親衛隊少佐のルドルフ・ランゲ、親衛隊中佐のアドルフ・アイヒマンやハインリヒ・ミュラー、司法省、内務省、外務省など政府省庁の代表らエリート高官が12時開始の会議を前に次々とやってくる場面から幕を開ける。「やれやれユダヤ人問題か」とつぶやく者。「こいつは好かん、下座だ」と会議の席を決める者。「まるで職場の飲み会だ。互いの腹を探り合うのさ。ビールなしでさ」と話す者。そこで繰り広げられる光景は、まるで我々が良く知っているビジネス会議と何ら変わらない。異なるのは“その議題”だけ。
そこでは、会議のホストであるハイドリヒが「ユダヤ人問題の打開には、”最終解決”しかあり得ません」と、「1100万人」のユダヤ人処理を提案。出席者全員が異議なしで承認されると、続いて「移送」「強制収容と労働」「計画的殺害」という恐ろしい計画があたかもタスクのように、淡々と話し合われていく。「お孫さんに話せますよ。歴史が変わる瞬間を間近で“体験した”とね」という、ある出席者の言葉は、この知られざる戦慄の実話の本質を物語っている。
『ヒトラーのための虐殺会議』は2023月1月20日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国公開となる。
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