老朽化した都市中心にある巨大なゴミ処理施設をどうするか? この問題に対し、建築家ビャルケ・インゲルスは「未来都市とサステナブルな環境づくりは両立可能」だとしてコペンハーゲンに“人工の山”を出現させる奇想天外なアイデアを打ち出す。そんなアイデアが実現していくプロセスを活写した2023年1月14日公開の映画『コペンハーゲンに山を』を紹介する。
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世界初!スキーが楽しめるゴミ処理発電所
2011年、デンマークの首都コペンハーゲンにある老朽化したゴミ処理施設建て替えのコンペ結果発表会が行われた。満場一致で優勝者を発表する際、アマー・リソース・センターCEOのウラ・レトガーは歌い出すほど興奮していた。
白羽の矢が立ったのは、デンマークのスター建築家ビャルケ・インゲルス率いるBIG建築事務所。彼らのアイデアは飛び抜けて奇抜で、巨大なゴミ焼却発電所の屋根にスキー場を併設し、コペンハーゲンに新たなランドマークを作るというものだった。
しかし、カメラは完成までの過程で、苦難の連続を追うことになる。ゴミ焼却発電所とスキー場はどう建造物として共存できるのか? 予算内に完成できるのか? 次々と疑問や課題が山積みになっていく。
難題を乗り越え2019年10月、コペンハーゲンに新しい“山”が誕生。完成に9年。かかった費用は約5億ユーロ。デンマークの景色を楽しめるこの山「コペンヒル」の標高は85m、全長450mでゲレンデ幅は60m。4つのリフトでスキーが楽しめる。ゴミで再生可能エネルギーを作る最新鋭のゴミ焼却発電所で、年間3万世帯分の電力と7万2000世帯分の暖房用温水を供給する。屋上にはレストランやハイキング・ランニングコース、壁には世界一高い85mのクライミングウォールが設置されている夢のような施設だ。誰もが行きたがらないゴミ処理施設が、誰もが行きたがる夢の施設になった。たどり着いた場所は人々にどう受け止められるのか?
『コペンハーゲンに山を』は2023年1月14日より全国順次公開。
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