ユニバーサル側は訴訟の棄却を求めるも…
2019年の映画『イエスタデイ』の予告編にアナ・デ・アルマスが登場するものの、公開された本編から彼女の出演シーンは全てカットされていたことから、彼女のファン2人が映画会社を訴えた件で、裁判所は誤解を招く虚偽広告に当たると判決を下した。
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今年1月にアナ・デ・アルマスのアメリカ在住のファン2人は、『イエスタデイ』の予告編でデ・アルマスのシーンを見て、彼女が出演していると考えてAmazon Primeで同作を視聴するために3.99ドルを支払ったが、実際は彼女の出演シーンは全てカットされていた。2人は、自分たちと同じく予告編の内容を信じた利用者を代表して、ユニバーサル映画を相手取って最低500万ドルの賠償を求める訴訟を起こした。
ユニバーサル側は、予告編は映画のテーマを伝える3分間の「芸術的な表現活動」であり、「非商業的」なものだとして訴訟の棄却を求めた。
これに対して、連邦地方裁判官は「ユニバーサルは、予告編にはある程度の創造性と編集上の裁量が伴うという点で正しいが、この創造性は予告編の商業性を上回るものではない」、「予告編とは消費者に映画のプレビューを提供することによって、映画を売るために設計された広告である」と判決文に記している。
さらに、スタジオ側の弁護士がこの判決によって、視聴者の単なる失望を理由に訴訟が無限に起こる可能性があると懸念を示していることについて「今回の判決は、ある女優やシーンが映画に登場しているかどうかということに限定されており、それ以外のものではない」とした。虚偽広告法は「分別のある消費者」の「かなりの部分」が誤解を受けた場合にのみ適用されるが、『イエスタデイ』のケースはこれに当たるとされる。
脚本のリチャード・カーティスによると、デ・アルマスはヒメーシュ・パテルが演じる主人公が出会って恋する女性を演じていたが、主人公とリリー・ジェームスが演じるヒロインとの恋愛のプロットがブレるとの判断から出演シーンはカットされたという。
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