『エブエブ』ミシェル・ヨー、アジア人で60歳の女優がハリウッドの大役をつかむことの凄さ
ゴールデングローブ賞に続いてアカデミー賞も?
【輝けるセレブたち】1月24日(現地時間)にノミネーションが発表され、大きな注目を集めている第95回アカデミー賞。今年は、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が最多10部門11ノミネートを果たし、旋風を巻き起こしています。通称『エブエブ』と呼ばれる本作は、すでに世界累計興収1億ドルを突破。『ムーンライト』や『ミッドサマー』など数多くの話題作を放っている新進気鋭の製作・配給スタジオ「A24」において、No1のヒットとなっています。
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そこで今回注目するのは、主演を務めているミシェル・ヨー。ゴールデングローブ賞を受賞したばかりですが、アカデミー賞でも主演女優賞に見事ノミネート。同賞でアジア人がノミネートされるのは初という快挙を成し遂げています。中国系マレーシア人のミシェルはバレエダンサーになる夢に挫折したのち、サモ・ハン・キンポーに見出されて1984年にスクリーンデビュー。その後、1997年には『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』でボンドガールを務めてハリウッドへ進出し、『グリーン・デスティニー』や『SAYURI』など数々のヒット作に出演します。
苦労を乗り越えて手にした“最高のギフト”に笑顔
40年近いキャリアを誇り、いまやアジアを代表する女優となったミシェル。しかし、ハリウッドではアジア人であることによってさまざまな苦労をしてきたことをゴールデングローブ賞の授賞式で行ったスピーチで明かしています。さらに、昨年で60歳になったこともあり、女性は年齢が上がれば上がるほど、役を得られる機会は少なくなっていくことも実感しているのだか。とはいえ、それらの葛藤も価値のある経験であり、諦めずに続けていけばこんなにも“最高のギフト”が手にできるのだと、笑顔を浮かべながら女性たちに向けて力強いエールを送りました。
『エブエブ』でミシェルが演じているのは、家族や仕事にトラブルを抱え人生のどん底にいる疲れ切った主婦。そんな“フツーのおばさん”がある日突然「全宇宙にカオスをもたらす悪を倒せるのを君だけだ」と世界の命運を託され、マルチバースへジャンプしてしまう姿が描かれています。アクションもコメディも人間ドラマも見どころ満載の本作ですが、さまざまな表情を見せるミシェルがとにかく魅力的。アジア人としても、女性としても新たな可能性と勇気を感じさせてくれるミシェルだけに、ぜひアカデミー賞の受賞にも期待したいところです。(文:志村昌美/ライター)
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