【元ネタ比較】『セトウツミ』中編
大阪弁ネイティブの菅田は問題ナシ!
此元和津也原作による少年漫画『セトウツミ』が映画化された。コレといった事件が起こるわけでもなく、男子高校生2人によるその日その日の放課後のまったりとしたおしゃべりを収めた1話完結型のコミックをどう映画化するのだろう? 首をかしげていたら、「なんと、こう来たか〜」と灯台下暗しだった。
0話とエピローグも入れて8話で構成されており、タイトルも表示されて1話ごとに区切られている、つまり原作通りなのだ。考えてみれば、あれこれ脚色してこねくり回すより、シンプルで原作の良さを一番伝えやすい方法であることは確かだろう。セリフのやり取りや脚本もほぼ原作通りだ。
監督は『まほろ駅前多田便利軒』のまほろ駅前シリーズでも、原作のあるバディ・コメディを実写化した大森立嗣。原作に忠実であることは作り手の原作へのリスペクトが感じられて好感が持てる。しかし、原作に忠実だとどうしても原作を越えることは難しく、実写化した意味があったのかと疑問を持たれることは否めない。そこで、こういったヒューマン・ドラマの実写化でカギとなるのは登場人物を生きたキャラクターとして魅力的に見せること。
本作にキャスティングされたのは、瀬戸には菅田将暉、内海には池松壮亮だ。そもそもこの主役2人は学校では同じグループに属さないどころか、接点もなさそうな対照的なコンビ。その雰囲気は出ていて良かったんじゃないかと思う。
ツンツンヘアでおバカで、先輩ヤンキーから目をつけられていて、サッカー部をやめて暇になった瀬戸に菅田はよくハマっている。au・CMの鬼ちゃんほどではないが、チャラさがかわいくって憎めない。関西弁に関しても大阪府出身でネイティブ・スピーカーである彼はまったく問題なく、聞いていて小気味良かった。・(…後編「菅田は及第点も、残念なのは池松の…」に続く…)
・【元ネタ比較】前編/チャラかわいい菅田将暉はOKだが、池松壮亮のアレに違和感!
・【元ネタ比較】後編/チャラかわいい菅田将暉はOKだが、池松壮亮のアレに違和感!
『セトウツミ』は7月2日より公開。
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