【2016年の映画界を振り返る・ハリウッド編/前編】
●年明け早々、ハリウッドを揺るがした「オスカー真っ白」騒動
2016年になって早々、ハリウッドを大きく揺るがしたのは、1月14日(現地時間)に発表された、第88回アカデミー賞の俳優部門ノミネーションがきっかけとなった「オスカー真っ白」騒動だ。男優、女優ともに主演・助演賞の候補になったのが全員白人の俳優だったことから、ツイッターを中心に「#OscarSoWhite(オスカーは真っ白)」という言葉がトレンド入りし、ハッシュタグ付きで多くの抗議がツイートされた。
・ノミネートは白人俳優ばかり? Netflix作品もゼロで保守的な傾向/アカデミー賞ノミネート発表
俳優を肌の色ではなく、あくまで実力で評価した結果だという向きもあれば、それ以前に白人以外の俳優は良い役にキャスティングされにくいという説も出て、当事者である俳優、映画人たちが議論を繰り広げ、ウィル・スミス夫妻やスパイク・リー監督らはアカデミー賞授賞式のボイコットを表明。こうした声が反映され、白人男性が大多数を占めるアカデミー会員の構成を、白人以外や女性の会員を倍増させて変更することが決まった。
今年のアメリカ合衆国で最大の関心事は何と言っても11月に投票が行われた合衆国大統領選挙。もともと民主党支持者の多いハリウッドからは共和党のドナルド・トランプ候補への反発が強かった。というよりも、当初は誰もトランプ氏が本当に大統領候補に選出されると思っていなかった節がある。レディー・ガガ、ケイティ・ペリーといった人気女性アーティストたちが先頭に立って民主党のヒラリー・クリントン候補を応援。ハリウッドでもトランプ支持者を自認するのは、B級以下のあまり影響力のないスターばかり。それでも世間のトランプ人気は高まるばかり。ロバート・デ・ニーロがトランプ氏を激しく罵倒し「顔にパンチを浴びせたい」と言い切る動画を公開した。だが、結果は激戦の末にトランプ氏が当選。デ・ニーロもそうだったが、トランプ批判をしつつも、はっきりとクリントン支持を打ち出さないセレブが少なくなかったのも原因の1つではないだろうか。
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