西暦2024年の荒廃した地球を舞台に、少年とテレパシー犬のさまよえる旅が描かれる異色のSF黙示録ブラック・コメディ『少年と犬』。映画の舞台を来年に控えた今、1975年制作の映画が満を持しての日本劇場初公開される。
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アイドル犬モコゾウより“テレパシーコメント”も到着
西暦2024年、第4次世界対戦での核ミサイルの応酬により、地球上は荒廃。遺伝子変異により女性は生まれなくなっていた。生き残った者たちは地上と地下シェルターに二分され、地上は食欲と性欲を満たそうとする輩が奪い合いを繰り返し、荒れ放題。
テレパシーで会話することが出来る犬ブラッドはいつも腹を空かし、少年ヴィックは女性を求め、さまよっていた。ある日、地下から来た少女クイラを見つけたヴィックはブラッドの忠告も聞かず、彼女を追って地下世界へ。そこは理想郷なのか、はたまた…。
原作は、2018年6月に84歳で死去したアメリカのSF作家、鬼才ハーラン・エリスンが1969年にネビュラ賞・中長編小説部門を受賞した同名小説。1000を超える小説を執筆し、TVシリーズ『0011ナポレオン・ソロ』や『アウター・リミッツ』のほか『宇宙大作戦(スタートレック)』などTVの脚本家としても活躍した彼の作品の中でも、斬新な設定が人気を博した一作である。
監督は、バイオレンス映画の巨匠サム・ペキンパー監督作品の常連俳優として知られるL・Q・ジョーンズ。本作は世界観や設定、登場キャラクターなどが、『マッドマックス』シリーズに影響を与えたとも言われており、ゲーム「Fallout4」の元ネタのひとつにもなっているなど、現在まで特異な存在感を放ちながらも、日本では劇場未公開となっていた傑作だ。
今回、本作で少年ヴィックの相棒として活躍する犬ブラッドの名演技に感銘を受けた、カルチャー界のアイドル犬モコゾウよりなんとテレパシーコメントが到着。
モコゾウは「相棒犬ブラッド先輩、どんな時代でも犬と人はやっぱり最高のパートナーなんですね! 先輩のワンダフルな名演技に脱帽です。世界が荒廃した地獄のような状況でも、ヘソ天で寝られる先輩のようなカッケー男に僕もなりたい。あと、先輩が食べてたポップコーンがめちゃくちゃおいしそうでした! それにしても、なんで人間は戦争をやめないんですかね?(以上、モコゾウがテレパシーで伝えてきた感想を育ての母が代筆しました)」と先輩犬・ブラッドの演技を大絶賛している。
略奪が日常化している近未来の荒野で、放浪軍団から食料を盗むことに成功した後のふたりの姿を映した本編映像も公開に。あたりが暗くなり始めた夕暮れ時に、少年ヴィックと相棒犬ブラッドは気分良く仰向けに寝転がっている。「この後、遊びに行こう」と言う少年ヴィックに対して、相棒犬ブラッドは「ポップコーンも食べたい」と主張。映画館へ向かうことに。
ポップコーンがたくさん入ったドラム缶を前に再度ブラッドは「ポップコーンが欲しい」とヴィックに訴えてみるが、「金がないから我慢しろ」と言って、ポップコーンを買ってもらえない。映画館の前方席に仲良く並んで座るふたりだったが、「ポップコーンなしで映画とは」とがっかりするブラッドを捉えつつ、映画が始まるまでを捉えている。
『少年と犬』は5月19日より全国順次公開。
・[動画]西暦2024年 第4次世界対戦後、女性がいない世界になっていた/映画『少年と犬』予告編
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