田中泯、カンヌでの鳴り止まないスタンディングオベーションに感激「役所広司さんに抱きつきたかったです」
#PERFECT DAYS#アオイヤマダ#ヴィム・ヴェンダース#カンヌ国際映画祭#中野有紗#役所広司#田中泯#第76回カンヌ国際映画祭
ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダース監督が、役所広司を主演に迎え、東京・渋谷の公共トイレ清掃員の日々を描いた『PERFECT DAYS』。第76回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門へ正式出品された本作より、レッドカーペット・公式上映・囲み取材レポートをお届けする。
・名匠ヴィム・ヴェンダースが役所広司を主演に迎えて描く、東京・渋谷の公共トイレ清掃員の日々
役所広司は「お客さんが喜んでくれてるんだ。良かったな」とホッとした様子
5月26日(フランス時間)、『PERFECT DAYS』のコンペティション上映を直後に控えたヴィム・ヴェンダース監督、主演の役所広司、中野有紗、アオイヤマダ、田中泯がレッドカーペットに登場。大きな声援と祝福を受け、ゆっくりとレッドカーペットを進むと、劇中で使用されている楽曲Lou ReedのPerfect Dayがかかり、監督が思わず踊りだす場面も。
レッドカーペットの前に実施された取材では、「編集ではみんなの顔を見ていたけど、カンヌで実際に会うことができてとても嬉しい」と顔をほころばせていた監督。
役所について聞かれると「彼の作品は、かなりの数を見た」という。「警官としても侍としても素晴らしい、なんという役者なんだと思っていた。役所さんと仕事するのは夢のようでした」と役所への思いを明かす。他キャストについても「この作品にはスピリチュアルなレベルがあって、みなそれを感じてくれていた」とキャストへの厚い信頼を明かした。
役所は監督から学んだことについて話題が及ぶと、「常に楽しそうにしていたので、その姿勢がキャストを励まし、大きな演出になっていた」という。平山の姪を演じた中野は「本当にありのままのわたしとキャラクターを重ねて演じるような環境をヴィムが整えてくださったので、自然に演じることができた」。
ホームレスを演じた田中は「映像にとらえたものは全部その場でやったもの。わたしはスピリットそのものです」アオイは「ヴィムさんも、役所さんも周りを引き立ててくれる人だなと思った」と語った。
直後に実施されたコンペティションでは、2,300人以上を収容できるパレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレにて、満員の観客の中上映され、上映後は、観客が一斉に立ち上がって約10分に渡るスタンディングオベーションも沸き起こった。
熱気はそのままに、キャストのみ上映後の囲み取材を実施。熱いスタンディングオベーションを受けた気持ちについて聞かれると、役所は「みなさん褒めるの上手ですよね(笑)」と照れつつも「監督が言ってたんですけど、褒められても自分がうまいと思わないで、けなされても自分がダメだと思わないで、映画で語りなさい。と。まさにそうだなと。でも今日みたいな暖かい拍手を受けて、ああお客さんが喜んでくれてるんだ。良かったな。と単純に思いました」と顔をほころばせた。
中野は「どういう反応がくるのかなと不安だったけど、きっと感じるものがあるんじゃないかという望みはありました。スタンディングオベーションで拍手と喝采を感じた時にそれが確信に変わりました」と言う。
田中は「映像のお仕事で(スタンディングオベーションを受けたのは)初めてです。嬉しいというよりも『役所さん、やったね!!』という気持ちで、抱きつきたかったです」と、主演の役所を気遣った。
最後にアオイは「役所さんが爆発するわけでも、変身するわけでもない映画なんですが、日常の幸せ、平和の象徴が描かれた映画が評価された、ということがとても嬉しく思いました」と締めくくった。
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