大沢たかお＆玉木宏、毎週金曜日にカレーを食べて役作り!? 海上自衛官50名を前に『沈黙の艦隊』撮影エピソード明かす

所作指導や撮影協力時のエピソードを振り返り感謝述べる

大沢たかおを主演に迎え、累計発行部数3200万部突破の大ヒットコミックを映画化したアクション・ポリティカル・エンターテインメント『沈黙の艦隊』。本作が9月29日に劇場公開されるのに先立ち、主演の大沢と玉木宏が広島県呉の海上自衛隊呉資料館「てつのくじら館」にて開催されたトークイベントに登壇した。

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今回、自衛官50名が集まる会場にてトークイベントを実施。凛々しい姿で2人を待ち構える自衛官を前に大沢は、「本日ようやく直接ご挨拶に伺えて嬉しく思いますし、楽しみにしておりました。このような場では黄色い声援を頂くことが多いのですが、今日はそれが全くなく、『来る場所を間違えてしまったのかなぁ…』と思いましたが（笑）、皆さんの凛々しい姿を見て納得しました」と挨拶。玉木は「本日お越し頂いた皆さんの中には原作を読んでいない方はいらっしゃらないですよね（笑）」と語り、和やかな雰囲気の中でスタートした。

大沢は所作指導や撮影協力時のエピソードを振り返り、「江田島の幹部候補生学校で、みなさんの起床時刻の6時から生活の様子を見学させて頂きました。なぜか途中から僕の制服があって、訓練に参加することになって（笑）。あの場で制服を着てみなさんと敬礼をしたり、時間を共にしたことで、海江田の役作りの核を掴めたのでとても感謝しています」と、あらためて謝辞を述べた。

玉木は「僕は今回は横須賀の基地のほうで潜水艦の中に入って、各役割によってどのような所作をするのかという部分を指導頂いて、艦長としての対応などを伺いました」と自身の体験を紹介。自衛隊の習慣にならい、撮影現場では毎週金曜日にカレーを食べていたこと明かし、「皆さんと同じように自分たちも毎週金曜日にカレーを食べることで気分を味わいながら、役に没頭できることができました」と本作ならではのエピソードを明かした。

会場内には完成披露イベントに出席し本編を観賞した自衛官もおり、感想を問われると「最高です！」と力強く回答。大沢と玉木もどこか安心したように笑みをこぼした。

質疑応答コーナーでは、今年の春先まで呉の潜水艦で副長をしていた自衛官から、「発令所は作戦の中枢になるため特別ですし、身の引き締まる空間だと思います。映画の中でも精巧な発令所のセットで撮影されていていかがでしたか？」との質問。

それに対し大沢は、「美術さんが実物は中々見ることが出来ない中、ネットや様々な情報を集めてセットを作ってくださって。さらに現場にはずっと自衛官の方にいて頂きご意見を伺いながら撮影ができたので、架空のものではあるものの皆さんのお墨付きが頂けるレベルのものを作り上げられたのではないかと思います。以前、呉で艦長をなさっていた方とお話した際、艦長は厳しい存在なのかと思っていたら、やはり狭い空間で長期間一緒に過ごすので、不安にさせないようになるべく表情に出さず、家族のように過ごすとおっしゃっていました。ただ僕は自衛隊の皆さんを裏切って逃亡する役なので…（笑）。理想的な艦長は玉木くんに任せました」と回答した。

バトンを手渡されたかたちの玉木は、「今作の中では海江田と深町の対比が重要だと思っていました。艦長はいかなる状況であれ焦りや不安を見せてはいけない存在だと思いますが、作品の中では海江田が“静”の存在でそれに対比する深町は“動”の存在でありたいなと思い、発令所の中では動き回って、隊員に寄り添うことを意識して演じていました。疑似的な潜水艦の空間で撮影するだけでも中々厳しい環境だと感じたので、実際に海に出られる方々は相当な覚悟を持っていると感じました」と答えた。

最後に大沢は「映画は様々な手法で撮影がされていますが、実際に潜水艦にカメラをつけて撮影するなど世界に先駆けて行えたことは本当に感謝しております。この作品は僕らの映画というよりも皆さんと一緒に作った作品だと思っております。ぜひ皆さんも制作者のひとりと思って見て頂けるとより楽しんで頂けると思います。本当にありがとうございました」と感謝の気持ちを伝え、トークイベントを締めくくった。

『沈黙の艦隊』は9月29日より全国公開。

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