『キリエのうた』
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『キリエのうた』

印象に残ったシーンについて松村北斗「こんなに腰曲がってたっけ?!」

10月13日に公開初日を迎えた映画『キリエのうた』。公開2日目となった10月14日には、本作の公開記念舞台挨拶が実施され、主演のアイナ・ジ・エンド、共演の松村北斗、広瀬すず、岩井俊二監督が登壇。さらに、本作でストリートミュージシャン役を務めた笠原秀幸が、イベントのMCを務めた。

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無事に初日を迎え、アイナは1人で劇場に見に行った際のエピソードを明かし、「パンフレット売り場で、お兄さんが『このシーン良かったな』と呟いているのを見て、ここにいるよ!と心の中でアピールしました。見てくれた人の感想をようやくもらえることが本当に嬉しいです!」とコメント。

本作を見た人の感想を聞いて松村は、「13年間を描いて、たくさんのキャラクターが登場するからこそ、見た人それぞれに違う感想のグラフが生まれているなと思う」と、見た後に誰かと語りたくなる映画だと解説。

『キリエのうた』

撮影当初のことを振り返り、クランクインが雪の中だったという広瀬は、「雪の中、真横で聴いていたキリエの歌声が世界中に届き始めているのが、本当に嬉しい。魂の叫びが皆さんに届いているのが、本当にすごいものだと思います」と自身の気持ちを話した。

続けて、印象に残ったシーンについて聞かれると、松村は「こんなに腰曲がってたっけ?!」と驚きの思いを語った。笠原がそのシーンで靴紐を触る夏彦の行動に対し「最高だった!」とコメントすると、広瀬も大共感。混乱しすぎた時に、なぜか意味深な行動をしてしまう人間の心理が現れていたと絶賛。広瀬は「もろくてはかない、夏彦の切なさと優しさを感じるシーンだった」と熱く勝った。アイナはそのシーンを何10回も撮り直した裏話を明かし、松村は「昼から夜まで景色が変われば変わるほど、今の方がいい!となって何度も撮り直し、最高のシーンにしました」と振り返った。

『キリエのうた』

そして最後にアイナが「岩井さんからお言葉をいただけたりして、今、すごく心の棘がなくなっています。映画を見てくれた”あなた”1人1人が心の棘を抱えて生きていると思います。それは、私も一緒です。この映画を見て、みんな一生懸命生きているんだなって、明日も寝て起きてゴミ捨ててご飯食べて、同じかもしれないけど、明日も生きてみようかなって思ってもらえたら嬉しいです。無理して上を向かなくていいと思うんですけど、暗がりばかり見なくていいんだって思ってもらえたらいいなと思っています」と声を振るわせながら締めくくり、キャスト・観客の温かい拍手に包まれながら、舞台挨拶は幕を閉じた。

また、10月16日25時より放送されたTOKYO-FM「TOKYO SPEAKEASY」に、広瀬と岩井監督が出演。2人のトークのなかで、格闘家の武尊が本作に出演していることが明かされた。武尊が演じるのは、何者かに襲われた広瀬演じるイッコのもとに駆けつけるキックボクサーの役。劇中のクライマックスシーンでのまさかの武尊の登場だが、意外にも岩井俊二の世界観に溶け込み、トップ女優との共演という大役を見事に務める。

武尊の出演は、格闘技ファンの岩井監督からの熱烈オファーによって実現。岩井監督は「広瀬すずさん演じるイッコがクライマックス、地面に伏し立ち上がるシーンがあるんですが、そこを描いている時、彼女に駆け寄り、肩を貸す通行人がいて、その人物に武尊さんが浮かんでしまい、なにかとんでもなく神々しいシーンが誕生しそうな予感がして、オファーさせて頂きました」とキャスティング経緯を明かす。

本作に出演した武尊は「嬉しかったです。格闘家なのであまり演技などすることがないのですが、良い機会を与えていただけてありがたいです。岩井監督自ら目の前で動きを見せて演技指導をしてくれて、すごく勉強になりました。広瀬さんは、すごく可愛らしい人なのですが、演技になるとすごく迫力があって、本番前のリハから100%の演技をずっとされていてプロだなと思いました。音楽好きの人も、映画好きの人も楽しんで見れる作品だと思いますし、格闘技好きの人も、僕の演技をぜひ見て欲しいなと思います」と思いを語った。

『キリエのうた』は現在公開中。

・『キリエのうた』公開記念舞台挨拶の写真はこちらから!

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