『万引き家族』の是枝裕和監督が、第66回サン・セバスチャン国際映画祭より<ドノスティア賞>を贈られ、日本時間9月24日に行われた授賞式に登壇した。
・[動画]全観客総立ち、拍手喝采!スタンディングオベーション/映画『万引き家族』カンヌ上映後
同映画祭は、スペイン北東部の港町サン・セバスチャンで1953年から開催されている映画祭。今年は9月21日〜29日まで開催されている。ドノスティア賞は、俳優または監督に贈られるもっとも名誉ある賞で、生涯功労賞にあたる賞。これまでにアル・パチーノ、フランシス・フォード・コッポラ、オリバー・ストーン、リチャード・ギア、メリル・ストリープ、ジュリア・ロバーツ、ユアン・マクレガー、ヒュー・ジャックマン、デンゼル・ワシントンといった名だたる監督や俳優に贈られており、是枝監督の受賞はアジア人初の快挙となる。
授賞式に登壇した是枝監督がトロフィーを受け取ると、場内はスタンディングオベーションと割れんばかりの拍手に包まれた。これまでの作品映像がダイジェストで流れ、是枝作品には欠かせない、先日亡くなった樹木希林さんの姿が映し出されると、監督は「2年前、『海よりもまだ深く』で希林さんとこの映画祭を訪れることができ、とても楽しい時間を過ごした。10年間、役者と監督という関係を越えてパートナーとして映画を作ってきた方」と話すと、涙ぐむシーンも見られた。
是枝監督が現地入りした9月22日も、映画祭会場前にはファンが詰めかけ、監督が到着するや「Kore-eda!!」のコールが起こり、サイン&写真攻めに。20年来の親交がある映画祭、そして常に観客を大事にする監督ならではの笑顔で、快くサインや写真撮影に応じており、改めて海外でも人気の高さをうかがわせた。
また、授賞式前の日本時間9月23日22時には記者会見にも出席。会見の途中からはリリー・フランキーも登壇し、4回目のタッグを組んだ是枝監督との関係を聞かれると「最初の作品からファン。今でも会うと照れ臭くてモジモジしてしまう」と意外な一面も飛び出し、自分がこの映画に呼ばれた理由に関しては、「“せこい男”をやらせたらリリーさんが一番うまいんだと言われた」とオファー理由を明かし、会場の笑いを誘っていた。
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