声明文には濱口竜介、諏訪敦彦、リティ・パンらも名を連ねる
イスラエルとハマスの武力衝突が続くパレスチナ・ガザ地区の即時停戦を求めて、世界の映画人が声明を発表した。
・ハリウッドで“パレスチナ支持”表明した映画人が契約解除に…親イスラエルの映画人との分断深まる
28日(現地時間)、フランスの「リベラシオン」紙が「ガザ:世界中の映画人が即時停戦を要求」というタイトルの記事を掲載、「アキ・カウリスマキ、アンドレ・テシネ、黒沢清、リティ・パンらは、ガザ空爆の停止、人道的回廊の設置、人質の解放を求めている」とした。
声明の内容は以下の通り。
「10月7日の恐ろしい暴力は、イスラエル人とパレスチナ人を虐殺と残虐行為の新たなエピソードに陥れた。ガザでは現在も極端な虐殺が行われ、何千人もの女性と子どもたちが殺され、人類の最低限の生存条件が破壊されている。私たちは、ガザ空爆の即時停止、人道的回廊の設置、すべての国際機関が要求する物資の提供、そして人質の解放を要求する。
映画監督アヴィ・モグラビが12月2日、パリで読み上げた文章によれば、この悲劇的な状況を、イスラエル人は50年以上前に予見していた。
『絶滅から自衛する権利とは、他者を抑圧する権利を与えるものではない。占領は外国による支配につながる。外国による支配は抵抗につながる。抵抗は弾圧につながる。抑圧はテロリズムと反テロリズムにつながる。テロの犠牲となるのは大抵の場合、罪のない人々である。占領地を占領すれば、私たちは殺人者と被殺害者になる。今すぐ占領地から脱出しよう!』
この文章は1967年9月にハアレツ(イスラエルの新聞)に掲載されたもので、シモン・ツァバル、ハイム・ハネグビ、ラフィ・ジクロニ、ダヴィド・エーレンフェルド、ウリ・リフシッツ、アリエ・ボバー、ダン・オメル、モシェ・マチョーバー、シュヌール・シャーマン、ライフ・エリアス、エリ・アミノフ、イェフダ・ロゼンストラウチが共同署名している。
私たちも今日、この言葉を分かち合う。
署名者:
ナダヴ・ラピド、ペドロ・コスタ、アキ・カウリスマキ、ワン・ビン、タル・ベーラ、アピチャッポン・ウィーラセタクン、ビクトル・エリセ、ラドゥ・ジュデ、アブデラマン・シサコ、濱口竜介、ウォルター・サレス、クレール・ドニ、ロベール・ゲディギアン、黒沢清、ローラン・カンテ、クレール・シモン、セドリック・カーン、アンドレ・テシネ、コルネリュ・ポルンボイュ、ジャ・ジャンクー、マハマット=サレ・ハルーン、アナンド・パトワルダン、アイラ・サックス、諏訪敦彦、アルチュール・アラリ、フィリップ・フォコン、パトリシア・マズィ、リティ・パン、ラヴ・ディアス」。
イスラエルの映画監督、ナダヴ・ラピドが署名の筆頭を務める声明文にはヨーロッパや中国、日本、インド、フィリピンなどアジアの国々、カンボジアでクメール・ルージュの大粛清で両親や親族を亡くしたリティ・パンといった監督たちが名を連ねる。
引用された文章の一部は1967年9月22日(現地時間)にハアレツ紙に掲載された、戦時中に占領した領土に対する左翼的アプローチの支持を表明するイスラエルの知識人たちによる声明だ。
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