テイラー・スウィフトの支持候補者は落選。SNSが共和党結束を強め逆効果だった?

#米中間選挙

テイラー・スウィフト、インスタグラムの公式アカウントより
テイラー・スウィフト、インスタグラムの公式アカウントより

共和党が議会上院の議席過半数を維持し、民主党が8年ぶりに下院の議席過半数を奪還し、議会がねじれ状態となった中間選挙。通常は4年に1度の大統領選挙に比べて、かなり投票率は低いのだが、トランプ政権2年目の今回はアメリカ国民の関心が高まった。

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11月6日(現地時間)の投票日前からハリウッド・セレブたちがSNSを介して投票を呼びかけたのも、高投票率に一役買ったのは間違いない。クエンティン・タランティーノ監督最新作で共演中のレオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットは一緒に投票を呼びかける動画をアップ。

6日当日にはアーノルド・シュワルツェネッガーが「今日は投票に行くんだ。友たちも一緒に、(選挙)結果に加担するんだ。民主主義はスポーツ観戦じゃない」と投稿。ジュリア・ロバーツといった大物を始め、SNSのアカウントを持つセレブの大半は投票用紙や「Voted(投票済み)」と記されたステッカーをつけたセルフィーをアップした。現在、ポルトガル在住のマドンナは「Just Do It! 私は海の向こうから投票したわ!! みんなも自分の役目を果たして!!」と在外不在者投票をしたことを報告。

インスタグラムに1億1990万のフォロワーがいるビヨンセは、投票終了数時間前に「ベトを上院議員に」と書かれたキャップをかぶった写真を投稿し、上院議員選でテキサス州の民主党候補ベト・オルーク氏支持を表明した。

残念ながら、オルーク氏は僅差で共和党現職のテッド・クルーズ議員に敗れたが、「ベトは落選? 大丈夫。これで大統領選に出馬できる」と2020年の大統領選への出馬を期待するタグ「#Beto2020」を付けてツイートしたのはアリッサ・ミラノ。『アナと雪の女王』『美女と野獣』のジョシュ・ギャッドやオリヴィア・ワイルドらが賛同を表明した。

民主党を中心に過去最多の女性が立候補した今回、下院では史上最多の95人が当選。上院と合わせると113人の女性議員が誕生し、その中にはアメリカ史上初のイスラム教徒やネイティブアメリカンもいて、多様性を求める時代を反映した結果となった。人種や文化の違う議員たちに寄せられる期待は大きい。

10月にテイラー・スウィフトが民主党支持候補支持を表明したテネシー州では共和党が勝利を収めた。もともと共和党支持派が多数派の地であり、テイラーの発言によってむしろ共和党側の結束が強化した結果となったようだ。

民主党支持者の多いハリウッドにとって完全勝利とは言えない結果だが、下院で過半数を奪還したことを喜ぶ声が大半を占めている。