クリント・イーストウッド監督・主演!90歳の“運び屋”描いた特報解禁

#クリント・イーストウッド

『運び屋』ポスタービジュアル
(C) 2018 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
『運び屋』ポスタービジュアル
(C) 2018 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

『許されざる者』(92年)、『ミリオンダラーベイビー』(04年)で2度に渡ってアカデミー賞作品賞、監督賞を受賞したクリント・イーストウッド。1930年生まれで、現在88歳のイーストウッドが、『グラン・トリノ』(08年)以来10年ぶりに監督のほか主演もつとめる映画『運び屋』の特報とポスタービジュアルが解禁となった。

[動画]解禁となった映画『運び屋』特報

本作のベースになったのは、2014年6月に「ニューヨーク・タイムズ・マガジン」に掲載された「シナロア・カルテルの90歳の運び屋」という1本の仰天記事。メキシコからデトロイトへ大量のコカインが運びこまれている。麻薬取締局が必死の捜査の末に掴んだのは、たった1人で大量のコカインを運ぶ伝説の運び屋の存在だった。

追跡捜査の末、怪しまれないように通常の速度違反のように停車し、警察の前に現れた運び屋は、なんと、しわくちゃの老人。2011年に逮捕された時、その老人は87歳。そんな運び屋の主人公を、撮影時87歳だったイーストウッドが自身の人生と重ねあわせて演じる。

共演には、『アメリカン・スナイパー』(14年)でタッグを組んだブラッドリー・クーパーをはじめ、ローレンス・フィッシュバーン、アンディ・ガルシア、マイケル・ペーニャ、ダイアン・ウィーストといったアカデミー賞の常連俳優陣が勢揃い。さらに実の親子であるアリソン・イーストウッドが主人公の娘役に扮するほか、新進のタイッサ・ファーミガらが出演する。

原題『THE MULE』は、動物のラバを意味するが、転じて「運び屋」という意味も持つ。解禁となったポスタービジュアルは、沈みかけた太陽が照らす荒涼とした大地をゆく1台のピックアップトラックと、イーストウッドの横顔のみ。深く刻まれた皺の奥から、1950年代から走り続けてきた俳優、イーストウッド自身が歩んできた道を見つめているようにも見える。

また特報は、イーストウッド扮する老人アール・ストーンが、路肩に停めたピックアップトラックの荷台をのぞき込み、バッグの中の大量のコカインを見て苦い顔をしていると、突然、保安官から「お困りで?」と声をかけられるところから幕開け。機転を利かし「姪に頼まれたナッツですよ」とごまかすものの、激しく吠えたてる麻薬探査犬に動揺を隠せない。

アールの人生は仕事一筋で、家族をないがしろにしてきた。自宅は差し押さえられ、大切な娘の結婚式でも妻と娘を悲しませた。後悔の念を抱きながらもトラックを運転し、メキシコ系の男たちから積み荷を受け取る。一方、麻薬取締局の捜査官(ブラッドリー・クーパー)たちの捜査も徐々にアールに狙いを絞っていく。アンディ・ガルシア率いる麻薬カルテルもアールを監視している。「家族に謝りたい」という思いを噛みしめ、たった1人で危険な荷物を運ぶアール。「これが最後だから」「あと1度だけ」という祈りは、はたして届くのか?

なお、本特報で『運び屋』というタイトルと「人は永遠には走れない」というコピーを、イーストウッドの独特の存在感を日本のファンに定着させた故・山田康夫の声質を受け継いだ俳優で声優の多田野曜平が読み上げている点にも注目だ。

『運び屋』は2019年3月8日より全国公開となる。