長男・次男は長女が父ドロンの「健康状態を隠していた」と主張
2024年を迎えて間もない1月上旬以来、アラン・ドロン3人の子どもたちが病床の父親をめぐってメディアや法的措置を通じて対立を深めている。
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長男のアントニー(59)と異母弟のアラン=ファビアン(29)は、ドロンがアラン=ファビアンの実姉のアヌシュカ(33)に操られていると考えており、彼女が88歳になる父親の健康状態を隠していたと主張している。
2人の息子は、父親がドゥシーの自宅で最期を迎えたいと望んでいたにもかかわらず、アヌシュカが父親をスイスに連れて行きたがっていると非難しているが、アヌシュカ側は兄弟が父親の命を危険にさらしているとし、病気治療を続けさせるために父親をスイスに連れて行きたかったと主張。だが、アントニーは、妹は相続税の払いすぎを避けるために父親をスイスに連れ戻したがっていると話している。
アントニーは『Paris Match』誌のインタビューで、父親がスイスを訪れていた2019年から2022年の間に5回の認知機能検査を受け、そのどれにも合格していなかったことをアヌシュカが自分たちに伝えていなかったことを明かし、アヌシュカこそが父の健康を脅かしていると非難した。これを受けてアヌシュカは1月7日(現地時間)にTF1のニュースに出演し、これらの疑惑を否定。父と共に兄を告訴すると発表した。
すると彼女の出演から約1時間後、アラン=ファビアンが自身のインスタグラムに姉と父の会話と思われる音声をアップした。
彼が添えたキャプションによると、5日21時30分(現地時間)頃、父と夕食中に姉がやってきたが、自分が席を外した際にナプキンに携帯電話を隠し、父と娘の会話を録音したという。そこでアヌシュカは「彼らは私を葬り去ろうとしている。あなたを馬鹿みたいに扱って、私のことは父親を操る娘だって」「罠が迫ってきているの」と話しかけているが、ドロンは微かに反応しているものの言葉を発してはいない。
アラン=ファビアンは昨年12月25日に、父と兄と兄の娘2人と食卓を囲む写真をインスタグラムにアップしたが、アントニーは「Paris Match」誌で父が非常に弱っていて、これが「最後のクリスマス」になると口にするほどだと語っていた。
弟が母親の異なる兄の側につき、実姉と争う構図には、遺産相続について娘に50%を与え、残りを25%ずつ兄弟に与えるとするドロンの意向が影響していると見られている。
骨肉の争いが続く中、昨夏に長年ドロンの世話をしてきて、パートナーを名乗っていた日本女性、ヒロミ・ロラン氏の弁護士は、ドロンの自宅があるロワレ県のモンタルジ裁判所に3人の子どもたちによる“故殺未遂“を糾弾する書簡を送っている。書簡では「ロラン夫人は、報道された子どもたちとのやりとりを特に憂慮し、ショックを受けています」とし、ドロンが2019年に脳卒中で倒れて以来、健康状態が悪化し、「記憶障害が確認され」、「重大な答え」を出すことができず、子どもたちがとった決断は「自発的過失致死未遂に相当する」可能性があると述べている。
書簡は、ドロンがリンパ腫を患っていて「必要な治療が2023年7月以来、つまり6ヵ月以上行われていない」と明かし、「彼の健康状態が急速に悪化したのは、この治療不履行と直接関係があるようだ」としている。
ドロンの治療について、昨年7月に兄妹間のメールでアントニーが父を「疲れさせ」、「体内を混乱させる」治療を「すぐに止める」ことを持ちかけるのに対し、アヌシュカは反対していたが、兄と弟が押し切ったと報じられている。
1月15日(現地時間)、ル・パリジャン紙は、ドロンが4日(現地時間)に健康診断を受けた結果、アントニーの主張とは裏腹に、ドロンの認知能力は「失われていない」ことが確認されたと報じた。検査に当たった医師によると、衰弱はしているが、意識ははっきりしているドロンはアントニーに対して「私のことを放っておいてくれ。娘のことも放っておいてくれ」とだけ口にしたと言う。
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