俳優の木村拓哉が1月18日にTOHOシネマズ 日比谷で行われた映画『マスカレード・ホテル』初日舞台挨拶に、長澤まさみ、小日向文世、渡部篤郎、鈴木雅之監督とともに登壇。これまで木村は、総理大臣や天才外科医、検察官などさまざまな役柄を演じてきたが、長澤は「次はいいところがない悪い役を演じてほしい」と語って客席を沸かせていた。
本作は、累計355万部を誇る東野圭吾の「マスカレード」シリーズの第1作「マスカレード・ホテル」を実写映画化。連続殺人事件を解決するために、ホテルに潜入捜査を試みるエリート刑事・新田浩介(木村)と、新田とともに事件の真相に迫る優秀なホテルマン・山岸尚美(長澤)が、事件解決に向け奔走する姿を描いたミステリー。
木村は、本作で自身初となる刑事役を演じたが、長澤は「木村さんってどこかスーパーマンみたいで、なんでもできちゃう」と分析。続けて「だからこそ逆を行ってほしい。全然いいところがない悪い役。良い部分がない、とことん悪い役」と熱弁をふるうと、木村は苦笑いを浮かべていた。
そんな長澤の発言に木村は「今はこんなことを言っていますが、撮影中は『朝ドラに出てくる死んでしまったお父さん役をやるべきです』って言っていたんです。すごくまっすぐな目で言われたので、本当にやるべきなのかなと思ったぐらい」と秘話を明かすと、長澤は「ヒロインが行き詰まったときに出てくる感じ……」と具体的なキャラクター設定を述べ会場を盛り上げる。
長澤の提案に、小日向は「僕も真剣に考えたんです」と対抗意識を燃やすと「木村くんには、下町でとても人のいいお寿司屋さんの職人役をやってほしい」と目を輝かせる。さらに「でも月に1回だけ、世界中からお客さんが来る銀座の伝説のお寿司屋さんで握るんです」と具体的なプランを披露する。
この日、全国349スクリーンで公開された本作。配給の東宝は「本日の動員と土日の座席予約数から、興行収入30億円を狙える」と発表。客席から早くも続編を期待する声が上がると、木村は「1本の作品にこれだけの豪華キャストが集結することは、今の映画ではまれな状況。みなさんに見ていただければ、次も可能になります。僕らの夢でもありますので、ぜひ実現化できるように応援していただきたい」と客席に呼び掛けていた。
(text&photo:磯部正和)
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