『万引き家族』惜しくも受賞逃す、『女王陛下のお気に入り』がBAFTA最多受賞!

#英国アカデミー賞 BAFTA

『女王陛下のお気に入り』
(C)2018 Twentieth Century Fox
『女王陛下のお気に入り』
(C)2018 Twentieth Century Fox

第72回英国アカデミー(BAFTA)賞が2月10日(現地時間)に発表され、『女王陛下のお気に入り』が最多7部門、『ROMA/ローマ』が作品賞など4部門を受賞した。

勢いが止まらない! 岐路に立つ映画界の行方占う試金石『ROMA/ローマ』

英国映画作品賞、主演女優賞(オリヴィア・コールマン)、助演女優賞(レイチェル・ワイズ)、脚本賞、美術賞、衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞の最多7部門を受賞したのは、2月15日公開の『女王陛下のお気に入り』。作品賞は『ROMA/ローマ』に譲ったが、自国製作映画を対象とした英国映画作品賞受賞で、強さを示した。24日(アメリカ現地時間)発表の第91回アカデミー賞では最多の9部門10ノミネートされている。

『女王陛下のお気に入り』と並んで第91回アカデミー賞で最多10部門候補の『ROMA/ローマ』は、作品賞の他に監督賞、外国語映画賞、撮影賞を受賞。自身の少年時代をもとに1970年代のメキシコを描いたアルフォンソ・キュアロン監督は、『ゼロ・グラビティ』(13)に続いての監督賞受賞。スター俳優を起用せず、モノクロで撮った本作は一部地域を除いて劇場公開はされず、Netflixの配信公開のみという本作は、前哨戦を勝ち進んでいて、今季賞レースの大本命だ。

主演男優賞は『ボヘミアン・ラプソディ』のラミ・マレック、助演男優賞は『グリーンブック』のマハーシャラ・アリ、とこちらも本命候補が受賞。アニメーション賞は『スパイダーマン:スパイダーバース』、作曲賞は『アリー/スター誕生』、特殊視覚効果賞は『ブラックパンサー』が選ばれた。外国語映画賞候補だった『万引き家族』は惜しくも受賞を逃した。

2週間後発表の第91回アカデミー賞の最終投票は12日(アメリカ時間)からスタートし、19日に締め切られる。BAFTAの授賞結果がどう影響するか、日本時間25日午前から始まる授賞式が楽しみだ。

受賞結果は以下の通り。

作品賞:『ROMA/ローマ』

英国映画作品賞:『女王陛下のお気に入り』

英国デビュー賞:『Beast(原題)』

外国語映画賞:『ROMA/ローマ』

ドキュメンタリー賞:『Free Solo(原題)』

アニメーション賞:『スパイダーマン:スパイダーバース』

監督賞:アルフォンソ・キュアロン『ROMA/ローマ』

脚本賞:デボラ・デイヴィス、トニー・マクナマラ『女王陛下のお気に入り』

脚色賞:スパイク・リー、デヴィッド・ラビノウィッツ、チャーリー・ワクテル、ケヴィン・ウィルモット『ブラック・クランズマン』

主演女優賞:オリヴィア・コールマン『女王陛下のお気に入り』

主演男優賞:ラミ・マレック『ボヘミアン・ラプソディ』

助演女優賞:レイチェル・ワイズ『女王陛下のお気に入り』

助演男優賞:マハーシャラ・アリ『グリーンブック』

作曲賞:ブラッドリー・クーパー、レディー・ガガ、ルーカス・ネルソン『アリー/スター誕生』

撮影賞:アルフォンソ・キュアロン『ROMA/ローマ』

編集賞:ハンク・コーウィン『バイス』

美術賞:『女王陛下のお気に入り』

衣装デザイン賞:サンディ・パウエル『女王陛下のお気に入り』

メイクアップ&ヘアスタイリング賞:『女王陛下のお気に入り』

音響賞:『ボヘミアン・ラプソディ』

視覚効果賞:『ブラックパンサー』

英国短編アニメーション賞:『Roughhouse(原題)』

英国短編実写映画賞:『73 Cows(原題)

EEライジングスター賞(新人賞):レティーシャ・ライト