【週末シネマ】『名探偵ピカチュウ』
ゲーム、アニメ未体験でも楽しめる!
オリジナルのアニメ『ポケットモンスター』シリーズはほとんど見ていないし、ポケモンGOをやったこともない。そんな自分も十分楽しめたハリウッドによる実写版『名探偵ピカチュウ』だ。
・2019年は興収200億円級がそろい踏み! 歴代最高記録の更新も!?
冒頭からポケモンが実体として存在するのが当たり前の世界が展開するが、説明抜きが奏功して物語に素直に入り込める。幼少期に大好きだったポケモンに今は興味を示さなくなった青年ティムは、疎遠になっていた父親ハリーがポケモンに関わる事件の捜査中に事故に遭ったと知らせを受け、人間とポケモンが共存する街、ライムシティを訪れる。父の同僚のヨシダ警部からハリーの死を告げられたティムは、父の部屋を訪れ、そこで父の相棒である自称“名探偵”ピカチュウと遭遇する。
物語の軸になるのは父と息子の絆。父親はまだ生きていると信じ、ピカチュウと凸凹コンビで真実を追っていくティムに、ライムシティの大物親子が関わり、さらにティムを助ける新米記者のルーシーがヒロインとして登場。ヨシダ警部を演じるのは渡辺謙だ。そして、画面のあちこちに人気ポケモンたちが出没するので、ファンならばより楽しめるはず。ちなみに筆者は日本語吹替版を見たが、字幕がない分、カラフルな世界を堪能した。執筆時点ではまだ明かせないのだが、吹替版のピカチュウもいい仕事。
ジャスティス・スミス(『ジュラシック・ワールド/炎の王国』)演じるティムとの丁々発止のやりとりの中には、現代社会の大人男子としてどう振る舞うべきかがさりげなく盛り込まれているのも心憎い。監督は『モンスターVSエイリアン』などを手がけたロブ・レターマン。『キャプテン・マーベル』のニコール・パールマンと共同で脚本も手がけている。(文:冨永由紀/映画ライター)
『名探偵ピカチュウ』は5月3日より全国公開。
冨永由紀(とみなが・ゆき)
幼少期を東京とパリで過ごし、日本の大学卒業後はパリに留学。毎日映画を見て過ごす。帰国後、映画雑誌編集部を経てフリーに。雑誌「婦人画報」「FLIX」、Web媒体などでレビュー、インタビューを執筆。好きな映画や俳優がしょっちゅう変わる浮気性。
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