『虎に翼』で話題の尾野真千子も登壇! 監督・主演の結城貴史とは“川にぶち込まれる仲”!?『DitO』完成披露上映会

#DitO#マニー・パッキャオ#尾野真千子#映画#田辺桃子#結城貴史

『DitO』
(C)DitO製作委員会 
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結城は“特別出演”マニー・パッキャオとの出会いも語る

日本×フィリピン合作映画『DitO』の完成披露上映会が都内映画館で開催。プロデューサー・監督・主演の結城貴史、共演の田辺桃子、尾野真千子が参加し、コロナ禍以前に撮影された本作への思いや撮影裏話などを存分に語った。

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主人公のボクサー・神山英次役であり、本作で長編映画監督デビューを飾った結城。「フィリピンのジムで若いボクサーと交流する中で彼らの映画を撮りたいと思いました」と作品の誕生経緯を明かし、「撮影は2020年の1月から2月に行いましたが、その後コロナ禍になってフィリピンが世界最長のロックダウンになり、2022年9月にすべてを撮り終えることが出来ました」と完成までの長い道のりを振り返った。

英次の娘・神山桃子役の田辺は、「コロナという誰も想像していなかった世界になる前に撮ったので、完成せず上映も出来ないのではないかという不安もありました。でも日本とフィリピンのスタッフ・キャストには団結力があって、どれだけ世界が落ち込んでもこの映画を作るという炎は消えず、熱量は続いていました。これまで紡いできたそんな時間があっての今日なので本当に言葉を失います。ここまで完成を信じて進んできて良かったです。やっと日本の皆さんに見ていただけるのが嬉しいです」と感無量だった。

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英次の妻・神山ナツ役を演じた尾野は、実は結城とは20年以上の仲。出会い当時、尾野は19歳だったという。「2人してCMのオーディションで2次面接まで受かって、その帰りの電車がみんな一緒で連絡先を交換してからの仲。そこから川に投げつけられたり、牛乳をかけられたり…。でも一度も共演がなくて、結城はただ私を川にぶち込むだけだった」と冗談めかして振り返る。

さらに「川にぶち込まれる仲なので兄弟のようなので、結城からこの映画に賭けていると言われたときに、こそばゆかったし、私は出ていいのだろうか?とプレッシャーもありました。結城貴史の転機になる映画を一緒に出来るならば22、3年間一緒にいた意味があると思った」とオファー快諾の熱い想いを吐露。これに結城は喜びつつも「川にぶち込む話さえしなければ…」と苦笑いだった。

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映画の完成を祝して、ボクシングWBAスーパー、WBC世界ライトフライ級チャンピオンの寺地拳四朗選手が田辺と尾野に花束を贈呈。結城と寺地はフィリピンのジムで偶然出会ったそうで、結城が「世界チャンピオンがいると思って遠くで見ていたら、彼の方から“映画を撮られている方ですか?”と声をかけてくれた」と初対面を振り返ると、寺地も「とても話しやすくて、その場で仲良くなったイメージ。この映画で結城さんがボクサーとしてどのように映っているのか楽しみです」と期待していた。

本作は、あのマニー・パッキャオが特別出演していることでも話題。結城は「映画のテーマが再生であり、バッキャオが常に口にしている『年齢はただの数字に過ぎない』という言葉をどうしても彼に言ってほしかった」と狙いを明かし、「フィリピンのジムでの縁から出会いが始まり、そこからラスベガスの試合に招待してくれたりして出演するに至りました。まさに奇跡のような出会いです」としみじみしていた。

一方、田辺は劇中での迫力満点のボクシングシーンに触れて、「結城さんの体作りやボクシング練習も見ていたので、命懸けで戦うボクサーたちの逞しさや勇ましさ、拳にかける想いが凄かった。試合場面も手を抜いていないし、勝ち負けが決まっていないと思うくらい本気。ドキュメンタリーを見ているような熱量を感じました」と手に汗握っていた。

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最後に尾野は「結城にとって一番輝いている作品です。凄い年月をかけて彼が命懸けで撮った作品です。私も手を抜かず、そこに生きました。皆さん、心して見てください」とアピール。

田辺は「日本では似たような作品はない気がしています。ストーリーもそうだし色使いや音楽、出ている人の熱量、そういったものが新鮮。ボクシングだけではない親子の物語で、不器用な人と人がどうやって生きていくのか、それをテーマに掲げて作ってきました。どんな人にも共通して楽しんでいただけると思います」と呼び掛けた。

全てを本作にぶつけた結城も「タイトルはタガログ語で“ここ”という意味で、映画では居場所という意味で使用しています。俳優をやりながら製作会社を立ち上げて13年、僕はずっと居場所をテーマに生きてきました。それをこの映画に詰め込んだつもりです。魂を込めて作ったので、映画館で楽しんでいただきたいです」と呼び掛けていた。

『DitO』は7月26日より全国順次公開。