性交の強要、精神的虐待も…告発相次ぐフランスの映画監督ブノワ・ジャコとジャック・ドワイヨンが身柄を拘束される
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今年2月、現在52歳の俳優が未成年の頃に受けた性的暴力を警察に訴える
フランスで1日(現地時間)、不同意性交と性的虐待で訴えられていた映画監督のブノワ・ジャコ(77)とジャック・ドワイヨン(80)が当局によって身柄を拘束された。
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フランス映画界では近年、男性の監督や俳優による性的虐待を受けた女性たちの告発が相次いでいるが、前述の2人の監督の作品に主演した俳優のジュディット・ゴドレーシュが今年2月、自身が未成年だった1980年代に彼らから性的虐待を受けたとして警察に訴えていた。
現在52歳のゴドレーシュは1986年、14歳の時に39歳のジャコと出会い、1990年に同監督の『デザンシャンテ』に主演したが、それは監督から性交を強要され、「倒錯的」な関係にあった時期のことだという。当時、メディアのインタビューなどで10代のゴドレーシュは監督と恋愛関係にあると話していたが、監督による不健全な「支配」下にあったと主張している。
ゴドレーシュは2月23日(現地時間)に行われたフランスのアカデミー賞に当たる第49回セザール賞授賞式でスピーチし、性加害について沈黙するフランス映画界を糾弾した。
彼女は1989年にドワイヨン監督の『15歳の少女』に主演し、撮影中にドワイヨンがレイプしたと訴えたが、彼女と同じくドワイヨン監督作に出演したイジルド・ル・ベスコが2000年に、アンナ・ムグラリスが2011年に監督から性的暴行、ハラスメントを受けたと告発した。
ル・ベスコはジャコ監督作品にも出演しているが、今年4月にジャコによる精神的および身体的な虐待について綴った著書「Dire vérité(原題/フランス語で真実を語るの意)」を発表、5月にジャコを15歳以上の未成年者に対する強姦の罪で告訴した。現在41歳の彼女が16歳の時からジャコ(当時52歳)による性交の強要は9年間続いたという。
俳優で脚本家のジュリア・ロワも、ジャコから「暴力を受け、道徳的に束縛される関係が数年間続いた」とし、その間に性的暴行を受けたと訴えている。
ドワイヨンは、映画監督のジョー・ロアンヌから彼女が22歳(ドワイヨンは65歳)だった2009年から2012年の交際中にレイプや暴力、精神的暴行を受けたと告発、エレーヌ・Mと一部匿名の女性は16歳の時に51歳のドワイヨンにレイプされ他として、今年3月に強姦罪で告訴、ドワイヨン監督の『少年たち』(99年)に出演したオーレリー・ル・ロッシュも撮影時に性交を強要されたとして告訴した。
AFPの報道によると、ジャコとドワイヨンは弁護士を伴ってパリ市内の警察署に向かい、取り調べを受けた。2晩勾留されたジャコは全ての告発を否認した。健康上の理由で2日夕方(現地時間)に釈放されたドワイヨンも容疑を否認した。
ゴドレーシュは性暴力の被害者たちから寄せられた膨大な証言をもとに短編映画『Moi aussi(原題/フランス語でMe Tooの意)』を監督し、5月開催の第77回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門でオープニング上映された。彼女はフランスにおけるMeToo運動の中心的人物として、映画業界の性差別と性暴力の調査委員会設置を呼びかけ、国民議会がこれに応じて「映画、オーディオヴィジュアル、ファッション、ライブパフォーマンス、広告業界における性的ぎゃくたいと暴力」を6ヵ月間にわたって調査する委員会の設置を全会一致で承認した。
調査委員会はマクロン仏大統領が6月9日に国民議会の解散を発表したことによって、自動的に解散を余儀なくされた。
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